第5話家族への公表と説明
暫く放心状態で過ごしているてドアがノックされ
「クロード様、夕食の準備が整いましたのでお迎えにあがりました。」
そう言ってメイドさんが部屋を訪れた。
確かこの人の名前は…
「ありがとうございます、カレンさん。」
カレンさんはとても驚いた様子で、
「やっぱり他の人達が噂していたのは本当の事だったのね…」
と、小さな声で呟いていた。
(聞こえてるし、というか元のクロード君一体どんな性格だったの?あの両親を見ている限りそんな変わった人間になる気がしないんだけど?)
そんな事を考えていると
「クロード様、どうかされましたか?」
(オッと、考え事をしていたら心配かけてしまったか)
「すいません、少し考え事をしていました。お待たせしました。それでは食卓に向かいましょう。」
そしてその最中もカレンさんから色々と心配や質問をされながら移動するのであった。
「すいません。遅くなりました。」
「よし、それではクロードも来て全員揃った事だし早速だがクロードのスキルとステータスを公表して貰おうか。」
「はい、父上。それでは…」
「父上、クロードも話を遮って申し訳ないのですが貴方本当にクロードですか?」
「確かに昨日までのクロードとは違い過ぎる」
「やはり昨日の後遺症で性格が変わってしまったのでは?」
「まあまあ、良いではありませんか?クロードも楽しみにしていた儀式の事もあり成長したのでしょう。」
ユリアナ、カイン、キース、ユリアが色々とツッコんでくる。
(イヤ、ホント元クロード君、君どんな人間だったの?ここまで色々な人達に言われると凄く気になる。ソニア様に聞いておけば良かったな)
「こらこら、そんなに一度に言われるとクロードが驚いてしまうよ?確かに突然落ち着いたけどユリアの言う様に成長したんだよ。さあ、遮って悪かったね、クロード。皆にステータスを公表しておくれ?」
「はい、それでは。ステータスオープン」
そう言うと皆の前にステータスが表示された
「「「「…………」」」」
「「「「何じゃこれは!!!!」」」」
「闘級がいきなりA?」
「スキルが2つもあるぞ?」
「というか加護?しかも創造神様と管理神様の加護?」
「く、クロード、貴方本当にクロードなの?」
「み、皆落ち着きなさい。クロード自分のスキルと加護?の事は説明出来るかい?」
「はい、父上。それではスキルについてですが【創造】はその名のとおり物を創り出す能力です。」
「そ、それは何か物質を創り出せるという事かい?」
「いえ違います。物質はもとよりなんでもです。例えば魔法やスキルも僕が理解しているものは全てです。」
「ま、魔法やスキルまでも創り出せるのか?そんな事不可能だろ?」
「もちろん僕が理解していない事は不可能ですが2つ目の【全てを識る者】により僕は全てを識る事が出来るので理論上はなんでも可能のはずです。」
「け、けれどそんな途轍もない力だとしたら自身への反動もとんでもないものになるんじゃないの?私の【結界】も長く使用したり範囲を広げると自身への反動が強くなるのよ?身体は大丈夫なの?」
「ユリアナの言うとおりよ。そんな危険な力なら使用させる訳にはいかないわ!」
(ああ、やはりこの人達はとんでも無く良い人達ばかりだな。普通こんなヤバい能力を聞いたら恐れるか不気味に思うだろうに…それなら僕も)
「確かに普通ならそうでしょうが僕には2つの加護があります。その加護のおかげで僕の能力は普通ではありません。その証拠が闘級Aです。まだ戦闘経験もない僕がそれ程のランクなのはその為です。現在【創造神の加護】により僕の能力は今現在の自身の限界まで高められていますが年齢と自身の成長とともに能力は更に上がります。そして【管理神の加護】の効果により限界突破した能力になりますが今現在はこの力は発動していません。今後自身の限界まで鍛え上げれば発動します。(これはアカシックレコードにより確認済みなので間違いない)」
「ほ、本当にクロード自身に問題は起こらないんだね?」
「はい、それは間違いないです。」
「しかし加護なんて受けた人間は初めて聞いたが一体何故突然こんな事が?」
「確かに、何か悪い事が起こる前兆か?」
「まさか、そんな…」
と、皆が騒ぎ出したので
「いえ、そういう訳ではありません。」
「どういう事だいクロード?」
「はい、此の度スキルを授かった際女神様から言われたのはこの世界を発展させる事。その為には強い力も必要になるからだと説明を受けました。(多少都合よく作り変えた話だが流石に全てを話す訳にはいかないしな。特にこの心優しい家族に元々のクロードが既に亡くなっていると伝えるのは流石に厳しい。)」
「め、女神様と直接話をしたのかい?」
「な、何か失礼な事しなかった?」
「だ、大丈夫でしたよ。普通に話をしただけですから。」
「「イヤ、普通じゃないから!!」」
(オオ流石双子息がピッタリだな)
「ま、まあクロードの身体にも問題ないのならこれで良い?のかな。けれど流石にコレは国王である兄には伝えるしかないな。」
「エッ」
「いや、流石にここまで大きな話は国王には報告しないとね?という事で明日にでもクロードは僕と一緒に王都へ行って王と謁見してもらうよ」
「えぇぇぇぇーーーーーーーーー」
その日1番の大声が屋敷に響き渡った。
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