第2話駄女神はやっぱり駄目だった

 「クロード、彼処が教会だよ。緊張しているのかい?」


そう優しい声で教えてくれているのが父親であるユイシス=フォン=アルカナ現公爵家当主である。


 「はい、父上。少し緊張しています。」


 「ふふ、ユリアから聞いていたが本当に別人の様な話し方だね。」


(いやそのとおり全くの別人です。この父親はなかなか鋭いな)


そんな事を考えている間に馬車は教会に辿り着いていた。


 「これはこれはアルカナ公爵、よくお越しいただきました。」


と言って見た感じ御高齢な神父らしき人が話しかけてきた。


 「こちらこそ宜しくお願いします、クリストファー神父。」


2人が挨拶を交わしている

(父親が貴族だからといって横暴な人間でなくてよかった。そういえば母親もメイドさん達にも優しく接していたな。良い両親で本当によかった)


 「それではこちらの方が今回の……」


 「ええ、そうです。さあ、挨拶しなさいクロード。」


 「初めましてクリストファー神父。今しがた父上より紹介されましたクロード=フォン=アルカナと申します。本日はスキルの儀式を行っていただく為に参らせていただきました。宜しくお願いします。」


 「これはこれはご丁寧にどうも。それではクロード様こちらへお越し下さい。」


そう言って神父様に教会の中に案内される。


 「それでは私はここで待っているから行ってきなさい。クリストファー神父息子を宜しくお願いします。」


そう言って父親は外で待ち僕は神父様に儀式の間に案内された。


そこには女神の像以外何もない白い部屋だった。

女神像は確かにあの駄女神に似ていた。


 「それではクロード様こちらの女神像の前で祈りを捧げて下さい。」


そう神父様に言われこの駄女神に祈るのはなんかヤナ気持ちになるが神父様もいるのでしょうが無く僕は女神像に祈りを捧げた。


すると先程まで居た部屋ではない白い部屋に居ることに気が付いた。


 「あれ?ここはもしかして……」


そう考えていると突然目の前に以前に会ったのとは違う女神が現れ開口一番


 「この度は誠に申し訳ありませんでした。」


その言葉とともに深々と頭を下げられた。


 「イヤイヤ、何事ですか?いきなり知らない女神様に頭を下げられても何の事かわからないのですが…」


そう言われ目の前の女神はハッとして(何故この人も以前に会った駄女神も女神と思ったかというて美し過ぎてとても人とは思えなかった事。何より背中に翼があったからである)


 「そ、そうですね。確かに1から順に説明しないと何の事かわかりませんよね。」


そう言って女神様は1から丁寧に説明してくれた

その説明によると目の前の女神様は地球を管理する神様でソニア様と言うらしく、僕を間違いで勝手に連れてきた駄女神はエルサと言うらしい。

そしてソニア様曰く本来は既に亡くなっている人間から選んでこちらの世界に連れてくる予定だったがあの駄女神が手続きをぶっ飛ばして偶々見付けた僕を勝手に連れてきたらしい。

本来赦されない行為らしく駄女神は現在他の女神からごうも、いやお仕置きの最中らしくここにはこれないらしく代わりに地球の管理をしていたソニア様が説明と謝罪に来てくれたそうだ。

因みに地球では存在そのものが無かった事になっているらしく戻る事は出来ないそうだ。


というか本当に碌なやつじゃないなあの駄女神


そして説明が終わるとソニア様からこれからの事について話があると言われ話し合いが始まった。

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