第9話 新しい仲間
<あっこんにちは。>似合わない軍服を着て、あいさつをしてきたのは昨日戦った相手だった。どうやら僕が先輩だから敬語をつかっているらしい。
「仲間なんだから敬語なんていらないよ。」そういえばと言うような顔をしたのでどうしたのと聞くと<名前を聞いてなかった>と聞かれて確かにと声を出そうと思い声が出ない。思い出せない。名前が思い出せない。名前があったのに忘れたという感覚ではない。もとから名前がないみたいな、そんな感覚。
「悪い、ど忘れしちゃった。お前は」そう聞くと心配そうな顔をしながら答えた。
<俺の名前は、シンセウ・アンギネス能力は指定した時代に人を送れる能力です。>
指定の仕方次第では、過去にもどることもできる。とても便利な能力だ。
<ただし時代に飛ばした回数だけ、その人に関する記憶は周囲から消えます。>
僕と同じように、使ったときの代償は大きい。
今日も戦争が午後3時に、始まった。今日は昨日の戦績を褒め称え、最前線に送られた。アンギネスと同じ戦場で、戦うことになった。
「アンギネス、一緒に最前線に突っ込むぞ。」<了解>
アンギネスは僕か僕以上の、戦闘能力を持っている。
自由に剣を曲げて、ライフルの弾を正面から受けきり首を斬る。
その戦い方に不思議と見覚えが、あるように思えた。
僕も負けずと、相手を盾にして斜線を切り首を斬る。こっちからの被害者はでなかった。相手は全滅を恐れて、撤退した。
血まみれの剣を見て思った。戦争は終わらせられないのだろうか。
こんな願いが叶うのは、あと何年間戦ったあとになるどろうか。ぼくには想像もつかなかった。
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