第8話 君が選ぶべき選択肢

どうやらあいつの能力は、金属を自由に変える能力のようだ。

さっきのを見る限り、二人がかりでも勝算は薄い。であるならば、うちの軍を呼んで倒すしかない。「こちら式別番号1200パスワード3265より援軍を要求する」

さて、援軍が来るまではこちらが相手をしなくてはならない。再び剣を構える。

<今の威力は能力者だな。>まぁ普通の威力ではないからね。

剣を相手の方向に向けて。僕は力強く言葉を発した。

「僕は、お前を仲間に入れるためにここに立っている。こちら側に入るかはお前が決めろ。それは君が選ぶべき選択肢だ。」

そういうと相手は笑顔で言った。

<殺してやるよ。この世界もお前も>そういうと勢い良く飛び、僕の目の目に来る。

細剣のような剣でぶった切りにきた。急いで剣を盾にして攻撃を防ぐ。

流石に、僕の剣の一撃よりかはいくらが軽いがそれでも細剣にしては重すぎる。

そして何より形が変わるのが戦闘の集中力を妨げてくる。こんなことを思っている期間にも攻撃は続いた。前から来た攻撃に対応しつつ横から攻撃が来る。

横の攻撃を躱して、エメラルドからの援護で空きを作りその間に攻撃。

を繰り返して、援軍を待つ。

「お前はなぜこの世界を壊そうと思う。なぜそんなに、この世界を憎む。」

そう聞いても返ってくるとは思わなかったのだが返してくれた。

<しかたがない、時間稼ぎと気を紛らわせる策略に乗ってやるよ。>

そうかじゃぁ遠慮なく策略に乗ってくれよ。

<俺が6歳の時に戦争が始まった。その戦争の元凶は俺の父親だった。俺の父親は武器を作る製造機のように使われた。結果、父親は疲労のあまり階段を踏み外して死んだ。これはあの父親が、自分で身を守れるようにと俺に渡した剣だった。>

だからと泣くような声で言った。

<こんな人生にした世界を俺は、壊さないと気がすまねぇ>

息継ぎするように空気を思いっきり吸って言った。

<これが俺の選ぶ道だ。>そう言って、エメラルドの砲撃を受けきった。

そうか、君は。僕は剣をその場に刺していった。

「世界を壊したいのなら、なぜお前は自分とおんなじ苦痛を誰かにまた味あわせるんだよ。なぜその元凶になった、戦争を終わらせようとしないんだよ。」

そういうと、奴は泣きながら言った。

<じゃぁそっち側のお前は俺が戦争をおわらせるのを手伝ってくれんのかよ。>

そうだよ僕がここにいて、お前を仲間にしたいのは戦争を終わらせるためだよ。

「いったよな仲間にするって、お前が朽ちるまで手伝ってやるよ。」

奴は剣をその場に落として蹲りしばらく泣いていた。


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