第7話 新しい能力者

部隊は全滅させたが、まだ能力者の気配が消えなかった。

ここらへんにいるのはわかっているが、詳しい位置まではわからない。

エメラルドに頼み、建物をいったい壊すのもありだがそれでは死んでしまう可能性がある。そして何より、非政府組織の人間でもないので仲間に入れられる可能性が非常に高い。ならば殺すのは得策ではない。「エメラルドここらへん一体の建物を片っ端から、中を捜索しよう。」<了解>ふぅ作戦中に話したのは初めてだったなとふと思う。さぁ最初はこの建物かと行こうと思ったが、どうやら。狙い撃ちができない変則的な動きを空中でして、柄を握り鞘から剣を抜いた。「そっちからくるとはな」

そう今僕の目の前にいるのは間違えなく、能力者だ。それも相当な能力者だと見える。視点を片手に持っている剣に向ける。細い。

<あなたはなんのようでここまで来たんですか>そう質問してきた。

「それ聞いて何になんの、僕にメリットは」と質問を返した。

<ここで君を殺すか、逃がすかを決めるためだよ>殺す?初対面相手にそれはないんじゃない。と思いつつも負けず嫌いが出てしまう。

「相当な自信だね、勝ったつもり」そう聞くとあいてはあまりに細い剣を鞘から抜き構える。どうやらまじで戦うつもりのようだ。このままでいたら殺されそうなので、僕も鞘から剣を抜いた。その瞬間目の前に、剣の先があるのに気づき急いで剣を振る。奴は一歩も動いていないことに気づく。馬鹿な距離は15メートルはあるのに。

相手は何もしていないのに、僕のもとに剣戟が来た。思考を行き渡らせる。

「エメラルド援護を頼む。」と小声で通信を取る。相手は剣を後ろに振りかぶった。

来るなと思い、剣を体の前に持ってくる。突如横槍を入れるようにエメラルドの弾が飛んできた。威力は弾の大きさである程度わかるが、想像もつかない大きさだ。

スナイパーのたまに相手も気付いたのか、弾道上に体をずらして前に掲げる。

その時、やつの持っている剣が複数に曲がり弾を防いだ。その空きに攻めていた僕も複数の剣に阻まれて剣が相手に届かなかった。

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