2 いま 20220316

 告知を受けたのが、2019年の8月でした。

 今、2022年の3月。


 今の私が何をしているか、と言えば、2年ぶりくらいに、ひとりでカフェで本を読んでいます。

 ひとりでランチして、このあと、仕事の納品に行きます。

 娘が受験生だったこと、自分の仕事が教育に関わることだったため、コロナに対して厳戒態勢で臨んでいたから、本当に久しぶりのひとりランチで、外食です。


 今の私は、

・3か月に1回の通院

・ゾラデックスの3か月製剤の注射

・毎日レトロゾールを飲む

・年に1回のマンモグラフィと、骨密度検査

だけが、治療らしい治療です。


 ゾラデックスの注射のあと、しばらく体調を崩すことはあるものの、特に禁忌もなく、異常もなく、毎日を過ごしています。

 家事もしますし、仕事もします。

 今は在宅勤務にしていますが、2月までは週回でパートにも出ていましたし、中学校の役員も、地区の役員もやりました。

 かかる前と、それほど変わらない生活を送っています。


 がんになったからと言って、生活が大幅に変わるということは、私に限ってはありませんでした。

 勿論、手術のために入院もしましたし、仕事も休みました。家事も、やれることやれないことがありました。今も気をつけなければならない注意点はたくさんあります。

 でも、普通に生活していて、「ああ、がん患者さんなんだ」と気づかれるようなことは、まず、ありません。

 ないからこその、痛みもたまにあります。


 そういう話を、ときどきします。

 そして、「生活が変わらないがん」の話も、したいと思います。


 今日はそろそろ、仕事に行きます。


20220316

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

ありふれた不幸を生きる 塚崎亜也子 @ayatsukakosaki

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ