38. 嫌われる

御苑みその…」

塩田えんださん、今日も直帰します」

 最近、御苑の様子はこんなカンジ…。

 近付かない。騒がない。そして、触れない…。

 明らかに、私を避けてる…。

「はい…」

 それは、私が悪い。

 と言われているような態度で、反省はした。

 一瞬だけ。

「いってきます」

「いってらっしゃい…」

 でも、御苑とはそもそも付き合ってるってワケではない…。

 だから、何…。何なの…。

 何か言いたげな顔をして御苑が去った。

「もう倦怠期ですか…?」

 名波ななみが、PC画面から私に向かった。

「それとも、ようやく倦怠期ですか…?」

 嫌味なように言って来たので、

「公私混同しないようにしているんじゃないですかね?」

 嫌味なように聞こえるような言い方をした。

「興味ないですけど…」

 興味ないなら、聞くなよ…。

「最近、塩田さんの話しなくなりましたから…」

 アレ。と御苑の席を指差す。

「おかげで、快適です」

 万遍の笑みで、

「ありがとうございます」

 名波はPC画面に向かい、また業務を始める。

「そう…」

 名波に何、言ってたんだろう…。

 気になる…。

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