第5話 悔しさ、憧れ

アパートに帰ってからも真一の頭の中は源さんで満たされていた。ただの1発も当てる事が出来なかった悔しさ。



源さんのあの動き。ゆったりとした動きに見えて、実は無駄な動きが一切ない。



悔しさと憧れにも似た気持ち。



酔いのせいだけではない高揚した気持ちのまま眠りについた。



「真一!昨日は惜しかったな!」



「1万円ゲットし損ねたな!」



出社すると先輩たちから声をかけられた。



仕事中も仕事に支障が出るくらい源さんの事ばかり考えていた。



「真一!一杯飲みがてら飯でもどうだ?」



「あ、すみません。自分、行くとこあるんで!」



せっかくの先輩の誘いを断って、真一が向かった先。



昨日と同じ場所に源さんはいた。


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うさぎは何故、負けたのか? 絶坊主 @zetubouzu

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