第七十一話 假藏學園決戦
自分の人生を振り返った時、思わぬ人物が援けとなり、妨げとなった。人の縁とは実に奇妙な物である。
――大学教授・
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「先生、大丈夫でしょうか?」
小柄な彼女は、連れ立って姉妹校を訪れた級友を、囚われていた先輩を、先日まで共に旅をした二人の
「地力では五分と五分、といった所だろう。この多対一の状況で
「では行ってください、
「
合宿所の周辺で操られた不良の群を片付けた数学教師にして『裏理事会』の最高戦力・
「じゃあ、
「勿論、
「勿論、同じ過ちを犯さないように今度は援護の準備をしておくがね。しかし、
唯一点を見詰める
「
☾☾☾
「はぁ……。相変わらずしんどいな……。」
万全でも張り合うのが精一杯の
「
「ぐぁっ‼」
拳を弾いた
「ごえェッ‼」
「本当に、身の程知らずだよなぁッ‼
そう、
「確かにな。お前の言う通りだよ、
「ぐはっ‼」
「雑魚は雑魚らしく、負け犬は負け犬らしく卑屈な眼をしやがれ。
「ふ、はは……。」
「うぐ、てめえ!」
「理解出来ねえんだよな。何で一度負けたくらいで
「景色を塗り替える? そんなへなちょこパンチでか?」
「だけじゃねえよ。だからてめえは駄目なんだ。」
「ぐうぅッ⁉」
「いくら強くても一人でやることにゃ限界があるし、人の力を借りちゃいけないなんて法律はねえんだぜ?」
「ぐはぁっ⁉」
「ナイスガッツだ、
「何だ……全身の力が吸われる様なこの感覚は?」
「
「ち、畜生……! 一人を相手に四人掛かりで楽しいか?」
「
不良として、不良を超えた悪逆非道の振る舞いを
「
「舐めんじゃねえぞ雑魚共が‼」
それでも、彼は強者の自負心から自分を奮い立たせた。
「ゴオオッッ‼」
「オラァッ‼」
再び、
「随分力が落ちてるようだなァ、
加えて、
『
『闇の力を失えばあの男は大幅に、闇の眷属となる以前よりも弱体化するわ。そうなったら、この場は
「相変わらず勝手ですね。彼等は
しかし、
だが、
「ククク、
その言葉の意味を察した
「うわ、マジか……。」
「隙を見せたな、
一瞬にして
「
「ガハハハハ‼ 集中を切らしちゃいけねえよな‼
形勢を逆転して調子を取り戻した
「くっ‼」
「眠りなこの餓鬼‼」
「ヌッ?」
「やべえ、効いてねえ……!」
辛うじて危機を免れた
「何だ、
「
「おうよ……。」
「しつけえなてめえも……。」
「決着を付けようぜ
一見、戦いは新たな局面を迎えたかの様だった。しかし、それは燃え終わる直前の線香花火に似ていた。戦局の変化は、終局へ流れ落ちる滝だった。
決着は思いも寄らぬ形で。一気に引き寄せられる。
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