第十七話 罪と罰
人は
――ミーナの手記より。
===========================
国語教師・
準備室の窓からは陽が差し、床に散らばった白い粉の入った小袋を
「
彼は
「
「教師が生徒に
「か、
「何だとてめえ‼」
「人をシャブ漬けにして金毟り取るなんてヤクザ同然の真似しといてどの口で人を屑呼ばわり出来るんだ、ああ⁉」
「く、苦し……‼」
「おい
「駄目だよ。
「けどよぉ……。」
「言う事聞いてくれないと二人で遊びに行く約束も無しにするからね!」
『
『余り思わせ振りな態度ばかり取って、
「別に遊びに行くくらい普通でしょ……。」
そのような事など露知らず、
「先生、一つ一つ質問していきます。言っておきますが、この光景は記録してもらっていますから、もう言い逃れは出来ませんよ。正直に洗い
「先生、まずあの白い粉は覚醒剤ですね?」
「ああ、その通りだ。」
小さな声だが、確かに
「
「ああ、
「それ以前は
「そうだ。」
「
「……死んだと言っていたな。なら良いか。中等部
「見下げ果てた野郎だ。この世に存在する教員の中でもこいつ以下の奴は居ねえだろうよ。ま、
「違う‼」
「確かに
「ああ⁉ 何言ってんだてめえ? シャブの事を探られて、口封じの為に殺したんだろうが!」
拳を握り締めて
「
「信じてくれるんだな?」
「はい。でも、その為に先生には知っている事を話して貰いたいんです。」
「知って……いる事……?」
「先生、どうやって
「
「
「そうだ。
「ケッ。そんな事言っても元々
「その
「
「
「知らない。
連休中、中等部を含む
「
「いや、二人は
話を総合すると、真の黒幕は
「繰り返しますけど、
「ああ、中等部役員が、
「
「それは……。」
「思い出したんだよ。あの山道の奥に
「誰からですか?」
「それも……
今回の一連の事件、裏にはいつも
「
「いや。あいつは元々同僚でも謎が多い男だった。」
「そうですか……。」
どうやら
「では先生、一番重要な事を
「何だ?」
「
「それは言えない! それだけは絶対に‼」
「先生、どうせ取り調べを受ける時に絶対
「それでも駄目なんだ‼ 悪いが薬の出所だけは絶対に話す訳には行かない‼」
余りの動揺振りに、
「何だよ、そんなにやべえヤクザと関わってんのか?」
「いや、ヤクザと繋がりがあるのなら、そんなものは警察の捜査で言わなくともバレるだろう。普通は一教師が関わる相手じゃないし、裏社会と繋がる
ふと、
理屈ではなく、唯その存在が恐ろしい相手がいる。――
「先生、どうしても話せないんですか?」
「ああ、絶対に駄目だ。」
どうやらこのままでは
「
「そうだな。ここから先はもう
不意に、窓から差し込んでいた光が途絶え、部屋は電気を消した様に闇の中へ沈んだ。
「な、何だどうした⁉ これはまるであの時の……!」
「
「ギャアアアッッ‼」
闇の中、
闇が晴れると、二人の目の前では
「
「何⁉ こいつが⁉」
疑惑渦中の人、数学教師・
「お喋りが過ぎますねえ、
「
「どういう……事ですか?」
「答え代わりに、
「事実……?」
「
そんな彼の様子に満足したのか、
「どうかな? これでもまだ、彼女に言われるが
「考えを改めなければ、
「何だと、てめえ
覚醒剤の一件を調べた末に辿り着いた大きな疑念に、
===========================
お読み頂きありがとうございます。
お気に召して頂けましたら、いいね、フォロー、評価、感想等お待ちしております。
また、誤字脱字等も見つかりましたらお気軽に報告いただけると大変助かります。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます