第十五話 秘められた真実
法の穴を突く事に慣れてはいけない。
人は自分が賢いと思っている時程盲目なものだ。
それ故、逸れてはならぬ道も見失いがちになる。
――私立探偵・セオ=レイフォード
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翌日、
目的は、再び噂好きのクラスメートにして覚醒剤情報の出所、
いつもより二本早いバスで登校した教室は、生徒も
「
「あ、
「
「今日は早いね、どうしたの?」
「実は
「覚醒剤の件なんだけどさ、元
「まだ探るつもりなの? ていうか、今更それ
「まあ確かに、
「そういうおっちょこちょいな所も
「有難う、
「そう? 別に助けたくて話すわけじゃないけどね。」
「今度、何か奢るね。」
「それはデートの御誘いかな? まあ期待しておくよ。」
丁度話が終わる頃、
「おはよう、
「心配掛けたな。もう大丈夫。」
「早速覚醒剤調査も再開するみたいだよー。」
「まさか、また
「いや……。」
「多分、もうその必要は無いよ。」
首を傾げる
後は充分な時間的余裕を持って、その人物に迫れば良い。
但し、良い逃れの出来ない決定的な証拠が欲しい所ではあるが。
☾☾☾
放課後、
『
つまり逆。それは
『覚醒剤が元々流通していたのは
これは
『恐らく
『何故、
「
『確かに不覚だったわ。脳の働きが生前と違う
『まあ、確かに情報の出所は二重三重にカモフラージュされていた、その様ね。でも、犯人は
「彼女、ああいう噂好きな人のイメージと違って普通に頭良くて優秀ですからね。そういう人間が居る事まで想定出来なかったんじゃないですか?」
『そういう事ね。重要な情報を抜け目なく裏を取っておいてくれて良かったわ。
先程突っ込みを受けた当て付けだろうか。
『つまり、
『その教師は
「
『でも、もう一人居るでしょう? 誰よりも早いタイミングであの
「失礼します。」
扉を開けると、中で寛いでいた彼は
「
「少し先生に相談したい事がありまして……。」
「相談?」
「はい。覚えていますか、
国語教師・
又、
「あの一件、結局どうなったのかとずっと気になっていまして……。」
「どうもこうも、あいつ等未だに登校していないだろう。それが全てだよ。」
素っ気無い態度だった。見るからに煩わしそうで、
だが、
「つまり、警察からも未だ何も?」
そしてもう一つ、
「あ、すみません先生……。
「あ? ああそうだな。」
「ん? でも、
「お前、
「いや、そんなつもりは……。唯
「だったら
苛立ちを隠そうともしない
「でも、どうして警察に連絡しなかったんですか?
「だからそれは…」
「
「でも
「どういう事だ?」
「
「な、何を言っているんだ、お前?」
そう、これこそが
「気付いていた生徒は少ないですけど、あの日の朝、既に
「な、何だと⁉」
「どうしてそれを早く言わない‼ 警察に通報しないんだ‼」
「それが、死体も消えてしまった様なんですよ。唯、
「先生、ひょっとして知ってたんじゃないですか? 先生は日曜日、御自身で目ぼしい所は行方不明の生徒達を捜索した。その時、合宿所の近くに在る立ち入り禁止の山道を、
「し、調べたよ‼ お前
「先生は
『さあ
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