第十三話 嘗ての級友を訪ねて
裏社会とは得てして表社会以上に掟に厳しい。
――或る古い侠客の言葉より。
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翌日の昼休み、
「よう、
「今日こそあの外道二人を型に嵌めようって訳だな? 得物は何が良い?
「それより、気掛かりな事が有るんですが……。」
「ん、どうした?」
「昨日の
「ああ、その事か……。」
「うちも一枚岩じゃねえ。あいつ等の商売を歓迎している奴も居るのさ。」
「
つまり、不良のグループによって考え方が異なり、容認しているグループの中に
「そんな人達、喧嘩で使い物になるんですか?」
「流石
「なる訳ねえんだよな。だが、唯でさえ頭悪い
「二年の教室はこっちだぜ。」
下駄箱の前で
「真面目だねえ……。」
「そんな履物じゃ先を取られちまうぜ?」
「そ、そう……。」
色々な面で垣間見える別世界に、
「ところで、
「いや、知らねえ。」
「
だが、
「舎弟に
「そいつらが武器も用意している筈だ。」
二人には暴力で支配する舎弟が同級生から後輩まで何人も居る。その伝手を頼るらしい。
しかし、ここで
「おい、てめえら待ちやがれ‼」
階段を上り切った三人の背後から
振り向くと、そこには二日前に
「ゲッ……‼」
「
「
だが、
「
「え、ええ……?」
余りにも斜め上の、予想外の告白に
「昨日から様子がおかしいって話は本当だったらしいな。」
「昼でフケちまったのは
「あの、
「違えんだよ!
「は……?」
「
「ふ、ふざけないで‼」
「あっ、そっち階段……。」
「あっ……。」
「あいつ死んだか?」
「ええっ⁉ ちょっ‼」
『あーあ……。』
勿論
しかし、
「お、お前また
「いや、違う違う違う‼ 逆に何でそんな体してる癖に
『
『今、
「う、嘘でしょ……?」
『人間二人分の力って結構とんでもないのよ。』
恐る恐る階段の下、踊り場を覗き込んでみると、幸い
「嗚呼、頭が
「やっぱ
「油断してると
「違いますからね‼ どう考えてもヤバいのはあっちでしょ‼」
とは言いつつ、
「
「何? 介錯?」
「怖え、全く容赦がねえぜ……。」
「違うって‼
困り果てた
「十キロ二メートルのシャフトを人の頭にフルスイングする人殺し上等の狂人。」
「その直前には窓
「
「ああ、
二人に事実のみを列挙された
『確かにあれには
「て言うか、そんな事より早く人を呼んで安静に保健室なりまで運ばないと……。」
意識を失った
しかし、
彼らの
「
「あっちだよ。早く連れて行きな。」
この二人、
彼等は慣れた動きで
「何だか凄く淡々と処理されましたけど……。」
「
「舎弟は敗けた大将を保健室へ連れて行く事が多いのさ。」
昨日といい今日といい、
「
「まあ、大丈夫だろ。
「人殺しに
完全に頭のおかしな人間扱いされている
「さ、行こうぜ。」
「
「うわっ⁉
「マジかよ最悪だぜ‼」
階の下から
「あの様子じゃもう
「
「いや、あいつがおかしいだけでしょ……?」
まるで
『
「どんな事情が有れその気が無い人間に無理矢理迫るのはおかしいでしょ‼」
場違いな
すると
「
「何⁉ おいおいそりゃマジかよ……。」
何やら
「奴等の教室は判ったか、
「いや、判ったんだがよ
「おお、凄い偶然じゃないですか! 手間が省ける!」
思わぬ僥倖に
「それがよ、
「え、そんな……?」
「多分、薬の件が何か
「どうしましょう……?」
『未だ判らないわ。明日また来るのよ。』
「はい……。」
どうやら
しかし、今日はこれ以上長居しても意味は無いので、
「一応、寝覚めが悪いので
「
「
碌でもない雑談を交わしながら、三人は校舎裏の
このまままた
しかし、惨劇は再び突然に三人の前でそのヴェールを脱いだ。
「おい‼ あれって‼」
「あの二人……‼」
来た時は無かった筈の、生首が二つ
「
その二人こそは
「口を……封じられたのか……?」
「それにしちゃやり過ぎだぜ……こんなの……。」
☾
「どうする?」
「どうって、取り敢えず仕方ねえから、
「気が乗らねえな、あの
二人は意見を一致させ、取り敢えず
「それにしてもよ、
「何だよ、
「いや、こうして
「
二人は闇に包まれる直前まで
「
「普通にイケる可愛い顔だよな、
どうやら
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