夢見心地

お題 朝の宿命


 ピピピという聞き慣れた機械音が私の耳に響き渡る。やめて。私を現実に引き戻さないで。まだ夢見心地でいたいのに。仕方ないから私はスマホを手に取り時間を確認する。んー。まだいける。多分。

 はっぁ!!やっちまった。

 私は神様に祈りながら時計を見る。

 終わった。あーーーーーー。どうしよ。

 壁に掛かったおしゃれな木目調の時計は残酷にも10の数字を短針が差している。

 遅刻確定っていうか遅刻してるっていうか。もうどうしようもないというか。ま、いっか。今日は自主休講ってことで。時間は戻らないし、有限だ。クヨクヨしててもその時間がもったいない。タイムマシンでもうちに無い限りはもうどうすることもできない。ってことでポジティブにいきましょうか。

 さーて今日はどうしようかなー。とりあえず着替えるか。もふもふパジャマのままだと行動する気が起きないしね。

 とりあえずラフな格好に着替えた。私偉い。褒めてほしいな。偉い偉いって優しい声で囁かれながら頭を撫でられたい。そしてその男の子の膝の上で死んでしまいたい。多分何の悔いもなく成仏できる。


ああぁ。きもちいいい。


「偉い偉い」


「もっといってぇ」


ピピピ。ピピピ。

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