0-2話 誰かが歩いてくる。

わからなかった。


裏路地へ追い詰めたと思っていたのに。


追い詰められたのはオレたちの方で。


壁を背にして、どこにも逃げられない事に


オレたちは絶望している。


「あぅ」

「待ってくれ、あんただって知らなかったんだ」

「ホントだよ。知らなかったんだ」


黒い髪をした赤い目の少女は笑っている。


紫の極上の法衣を着て、ゆっくりと近づいてくる。


鉄砲を撃つ。


当たった場所が、歪み、元に戻る。


触られた仲間は黒い蜘蛛に姿を変えてしまう。


数千匹にも及ぶ黒い蜘蛛に。


ああ、ああああああああああああああああ


THE END

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