第2話 いざ魔女探し…学校が終わってからね
次の日。目を覚ました私はベッドから飛び起きて一階のお父さん達に挨拶した。
「お父さんお母さんおはよう! じゃあいってきます!」
「ちょっと待ちなさい!」
お母さんに呼び止められちゃった。
「まず顔を洗って着替えてご飯! そして学校行ってからでしょ!」
…そりゃそうか。あわてすぎちゃった。
私は服に着替えて、王都にいた頃から愛用しているカバンにペンとかを入れてからご飯を食べる。
ここのパンって美味しいから余計に食べちゃいそう!
「用意はいい? 学校にご挨拶があるからお母さんも一緒に行くからね」
8歳にもなってお母さんと一緒に学校に行くなんて恥ずかしいけど、場所がまだ分からないからしょうがないか。
村の学校は家から近かった。忘れ物をしてもすぐに取りに行けそう。
学校は木で出来ていて結構大きい。そして校庭が広いの。
ここで村の集会とかもやるんだって。
「やあやあ遠い所をよく来たねえ、私が校長のエイゼンだよ。ジアちゃんと言うんだね。これからよろしくね」
髭を生やした先生が挨拶してくれた。
「ジア、ご挨拶なさい」
お母さんに促されて、
「初めまして、ジアです」
言われた通りごあいさつをした私。ここはちゃんとあいさつしなさいって、お母さんに言われてたもの。ちゃんとしなきゃ!
「ここは王都とはちょっと違う授業もするからね。楽しみにしていてね」
校長先生の言う『ちょっと違う授業』ってなんだろう?
そして担任の先生の紹介。青緑色の眼が綺麗だなあ。
「ジアさん、ですね。私が担任のアサギです。よろしくね」
「よろしくお願いします!」
始めが肝心! 元気よくあいさつ!
「では、教室に行きましょう。この学校は生徒数が少ないのですぐに仲良くなれますよ」
そう言ってアサギ先生と一緒に教室に向かったの。初めての転校、ドキドキもワクワクもどっちもする!
「皆さん、新しいお友達を連れてきましたよ」
ザワザワしていた教室がすぐ静かになって皆自分の席に座ってた。
「では、ジアさんご挨拶を」
アサギ先生に言われて、
「ジアと言います! よろしくお願いします!」
と、言いながらペコリとお辞儀をする私。
皆じーっと私を見ている。全員で…10人くらい。ホントに少ないんだと思っていると、
「ジアって言うのか。俺はゼンって言うんだ。よろしくな!」
隣の席の赤紫色の眼の男の子が声をかけてきた。
「よろしくね!」
二人でニコニコしながらあいさつ。仲良くできそうで良かった。
休み時間には、同級生の質問責めがまっていたの。
「ジアちゃんどこから来たの?」
「おうちって役場の隣の家?」
「犬と猫どっちが好き?」
「動物は平気?」
なんだか生き物の質問が多い気がするけど、牧場とか多いのもあるのかな?
私も皆に聞きたい事があるから聞いてみたんだ。
「ねえねえ、魔女が住んでいるって本当なの?」
皆、顔を見合わせて答えてくれた。
「魔女もなにも、授業で魔法について勉強するよ」
それを聞いて私はとても嬉しくなったの。
だって憧れの魔女に会えるかもしれないんだもの!
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