第6話泥沼

堀巡査は黒井川警部から指示を出された、今から10年前の夏木陽介の傷害事件の調書を調べていた。

「はぁ~、夏木は当時、尼ヶ坂病院での費用が高すぎたので、回診に来た平坂をなぐったってことか~」


ガチャ。


「堀君、どう調書は?」

「夏木は平坂と治療費が原因で、事件を起こしてますね」

「しかし、事件を犯した病院に受診にくるとは、どういう神経してんだ?」

「さ、さ~、わたくしにいわれましても」

僕は手に持っている、紙袋を机に置いた。

「マックじゃないですか~」

「うん、ビッグマックセット。飲み物はコーラだよ。一応、病院には警官2人配置したから、これ食べたら帰宅しよう。夏木は回復を待って話しを聞こうか?」

「はっ」

僕らはビッグマックと格闘した。


「ねえねえ、堀君、最初は山下由美って言う看護師に夏木はいちゃもん付けているね」

「はいっ。私は職員名簿の写しを持ってますが、山下は今は看護師長です」

僕はチューチュー、コーラをストローで飲んでいる。

「明日は、2人に話し聞こう。じゃ、帰ろっか?」

「はい」


僕の長い1日が終わった。シャワーを浴び缶ビールを飲んだ。時刻は3時過ぎ。

僕は深い眠りについた。




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