第3話 レイパーと初恋

朝、気がついたら俺は腰を振り続けていた。

気を失っていたようだが、ずっとヤり続けていた様だ。

女は未だに眠り続けている。

しまったな...。放置する訳には行かない、か。

「おい、起きろ!」

俺は女の胸をぺちぺち叩いて起こした。

女は目をこすりながら起き上がったが、すぐに状況を理解したらしい。

「きゃあ」と小さい悲鳴をあげ、飛び上がった。

「えっ、あんた昨日からずっとヤってたのか?股が超痛いんだけど!」

女が喚いた。


俺だって痛いわ。

「いや、俺も今まで寝てた。寝ながら腰ふってたらしいな」

それを聞いた女は一瞬きょとんとしたが、そのバカらしさに驚いたのかくすくすと笑い始めた。

「なにそれ笑 超うける!」

「そんなにおもろいか...」

半ば強姦のような形で自分の処女が奪われたというのに、変な奴だ。

「あんたさ、よく見たら悪くない顔だし、結構気持ちよかった...

ねぇ、私と付き合ってみない?」

えっ...。この状況でふつう惚れるか?

つくづく変な奴だ。


「お断りだ。レイプされた相手に告白する馬鹿とは付き合えんな。俺が言えたことじゃないが」

「勿論、初めてをこんなに無理やり奪われたのは気にしてるが…元よりあんたの事は気になってたんだ。しおみに先をいかれたのは癪に障るが私の方がいっぱいしただろう。さあ、責任を取って私と付き合え」

どうやらめんどくさい女とやっちまったみたいだ。

「ああ、考えとくよ。お前も顔も悪るかねえし」

そういうと女は頬を赤らめてほほ笑んだ。


「そういえば私の名前を言っていなかったな。私は綺咲真由(きさき まゆ)。一応あんたと同じクラスなんだぞ」

同じクラスだったのか。見覚えはあったけど名前は知らなかった。陽キャには興味なかったし。

「俺の名前は名乗らなくてもいいだろ。じゃあ急いで服着ろよ。俺はお前と一緒にいるのがバレたくないから先に行く」

俺は女を置いてトイレを後にした。

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