第2話 便所

学校に行くと、既に噂は広まっていた。

何故だ。いや、原因はひとつしか考えられん。

陽キャどもだ。

そう考えた俺は陽キャ共を探し回ったが、見つけることが出来なかった。

どうやら学校を休んでいるらしい。


昨日の事がトラウマになったのだろう。

じゃあなんで...

誰かに見られていたのか...


俺はしおみを屋上に呼び出した。

「おい、お前心当たりはあるか?」

しおみは分からない、と言うように顔を横に振る。

「くっそ、こんな不名誉な噂広められてたまるか。お前どうにか出来ねぇのか」

しおみは暫くの沈黙の後、口を開いた。

「私は...みんなから嫌われている。どうすることもできない」

くっ、まじでどうするんだ。俺の学校生活ここで終わるのか。


「まずは原因解明だ! ただの噂だけかもしれん。

証拠がなければ噂も消えるだろ」

しおみもこれに同意したらしく、俺たちはその時を待つことにした。


放課後...

俺は人がいなくなったのを見計らって校舎裏のトイレに来ていた。


相変わらず薄汚い。

陽キャ共もしおみもよくこんなところでやっていたな。

そう考えつつ一番奥の個室を覗いた時、入口の方からガサッという音が聞こえてきた

誰かが来たらしい。


俺は古びたトイレに腰をかけ、息を潜めた。

こっちに歩いてくるのがわかる。

気配的にしおみでは無さそうだ。


物音の正体は、俺の隣の個室に入っていった。

なんでわざわざここのトイレを使うんだ?

入るのを禁止されてる訳でもないし、何処のトイレを使おうがそいつの勝手なのだが、この汚ったないトイレに来るということは何か理由がありそうだ。

こっそり聞き耳をたてると何やら喘ぎ声の様な音が聞こえてくる。

女か!


俺は静かに個室から出て、隣の個室のドアを上から覗いた。

うん、確かに女だ。それなりに可愛い。

暗くてよく見えないが、仄かに頬を火照らせ、息が荒くなっている。

女がしている所を初めてみた。

暫し見とれていたが、女が体をビクッと震えさせた後、顔をこっちに向け...


俺と目が合った。


「!?!?」


彼女は声は出さなかったものの、驚きが見て取れる。

こうなったら仕方がない。

襲うか。

据え膳食わぬは男の恥。

女の恥ずかしい場面を目撃したなら、抱かねばならぬ。

そう思った俺はトイレのドアの上から忍び込み、女を抱きしめた。

女は抵抗したが、無理やり唇を塞ぎ、声を出せない様にした。

未だ体をジタバタと動かす女を壁に押さえつけると、女のパンツの中に手を入れる。


湿っていた。

やはりこいつ、こんな汚ぇ便所で...

「お前...なんでこんな汚ぇ場所でしてたんだ?」

女は恥ずかしそうにこっちを睨みつけたが、俺が指をつっこむと、「ひぃん!」と小さく声を出し、観念したのか理由を語り始めた。


「私だって好きでこうしてるわけでは無いんだ。私がいる女子グループでじゃんけんに負けたヤツがこのトイレに行って最近噂の痴女を見てこいってなって。私が負けてここに来たんだ。昨日ここに隠れてたら、いきなりそこでやり始めたもんだから顔を確認できなくて。終わったあとに外に出てみたらあんたとしおみがいたんだ。私はそれをグループの子達に伝えた。後ついでに床に転がってた陽キャ達もやってたって伝えたよ。で、今日はやってるとこ見てきちんとした証拠を見せようと思ったんだけど、今日は誰もいなかったけど、昨日そこであんたらがしてたんだと思うと、ちょっと興奮して...それで...」


「...なるほど。大体理解した。だけど俺はしおみとやってない。ただそこで会っただけでやってたのはしおみと陽キャ共だけだ。それを伝えておけ」

「えっ、やってないの? あんたも全裸だったじゃん」

あっ、それを見られていたか…

くそ、こうなったら...

「くっ、仕方がねぇ。ああ、やったよ。あの後な。だがお前にはこの事を黙っててもらわねばならない。だから俺はお前を犯す。お前がこの事を訂正すると誓うまで、徹底的になっ!」

「えっ、じゃあちか...」

女は俺とやるのが嫌なのか、速攻で誓おうとしたが、ここで辞めるのは勿体ないので一気にぶち込んだ。

女とヤるのはこれが二回目だが、しおみより断然気持ちがいい。

女は暫くして、気絶し動かなくなったが、夜が明けるまで俺の腰が止まる事はなかった。

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