第2話 幹部のお仕事

 どうも、嫉妬のレヴィアタンです。

 幹部としての俺のお仕事は、ボクっ娘魔王カキリア様(ょうじょ)のお世話係です。


 毎朝のお着替え、ご飯の支度、そのあとご飯を食べさせて、一緒に遊んであげて、お風呂に入れて、絵本を読んで寝かしつけるまでを担当しています。


 魔王という存在は、突然世界に誕生するものなので、ご両親とかいません。

 だから世話係が必要なのです。


 魔王カキリア様(ょうじょ)は、お耳の上に立派なウネウネとした角があるのですが、それが毎朝髪の毛に絡んでしまうので、それをブラシでほぐしてあげるのも俺の大切な仕事の1つです。


 お洋服は魔王の伝統で黒一色です。

 デザインもワンパターンです。

 魔王カキリア様(ょうじょ)の愛らしいお姿には、どうしても似合いません。


 それを俺自ら、可愛らしいワンピースにして、30種類ほど仕立てて差し上げたら、同僚である怠惰のベルフェゴールに、


「お前、凄えな。」

 と、明らかに、気持ち悪い、のトーンで言われました。

 なんでだ。釈然としません。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る