御神託
自販機で二人分の飲み物を買って来た恭弥は、ホットココアの入った紙コップをベンチに座る千歳に差し出した。
恭弥らしからぬ思わせぶりな態度を怪訝に思いながらも、千歳は礼を言ってココアを受け取り、一口飲む。温かく甘い味が口内に広がり、嚥下すると胸がじんわり温まった。ヌエを相手に立ち回った疲労が溶け落ちる気がして、千歳は小さく息を吐く。
恭弥はベンチには腰を下ろさず、カウンターにもたれかかった。ごく自然にカップを傾ける。
そうして二人、休憩所でたむろしていると、傍目には雑談に興じる学生のように見えるかもしれないと千歳は考え、
(――いや、何考えてんだ)
気がそぞろになっている。自覚して千歳は、もう一口ココアを啜った。
ホットティーのカップに視線を落としていた恭弥が、おもむろに口を開いた。
「――千歳君、君は俺たち術者の界について、どれぐらい知識を持っている?」
出し抜けに問われて、カップを傾けていた千歳は少々面喰って恭弥を見た。いつもと変わらない笑顔に、奇妙な奥行きを感じる。
「いきなり知識と言われても」
呆気に取られた千歳を見て、恭弥はふむ、と顎に手を当てる。
「質問の仕方が悪かったね。じゃあ術者の成り立ちについては、どうかな?」
これもまた千歳にとっては難解な質問だ。「うーん」と唸って、
「昔話として聞いた話なら」
「それでいいよ」
言われて千歳は、うすぼんやりとした知識をかき集める。
崩壊の記憶を持つ者たちは、後の世も語っている。
彼らの間にのみ流布する伝聞だ。
人が夢見るその隙に、ソコからカルマが這い出した。
人の姿を写し取り、我が物顔で練り歩く。
見かねた青い精霊が、人目を忍んで山登り。
高いお山の頂で、天を仰ぎ見、こう祈った。
「天地の神々よ、人々の正直を照らしたまえ」
願いは叶い、カルマは姿を現した。
地を見下ろし、青い精霊はこう言った。
さあ、カルマを退治なさい。
(何というか、直球だ)
この下りにさしかかった時、いつも思う千歳だった。
気の利いた言い回しを使わない当たり、殺意は高めだ、とも。
(カルマって呼称も、確かこの詩からきてるんだっけ)
それだけカルマに対する憎悪が深いのだろう。ざっくり魔物と一括りにされがちだが、むしろ魔物=カルマという認識が強い。
カルマと呼ばれる人造魔が、いつから地上を徘徊するようになったのかは定かではないらしい。
世界が崩壊する以前より存在した、あるいは崩壊の原因だとも言われているが、はっきりしない。
人の手で作り出されたのであれば、歴史を遡ればいずれその起源に辿り着くはずが、どのような文献、伝承、口伝をほどいても、突き止めることが出来ないのだという。
故に、相対する者達の始まりも曖昧だ。
ただ崩壊の記憶を持つ者たちが、その先駆けとなった事だけは確かだった。彼らは記憶と同時に、かつてと同じ、高い霊力もまた保持していた。
カルマはそれが本能だとでも言うように、人を襲い、世を乱しては嘲笑う。
常人の目には映らぬその行いを、しかし記憶の保持者は見抜くことが出来た。高い霊力のなせる技だ。
その悪行に激怒して退治に乗り出すのは人としてまっとうな感性の表れであり、退治を生業とするようになったのも、ごく自然な流れと言える。
超常の力を自在に操り人に仇なす異形を打ち払う彼らを、人々は、まじない師、呪術者、芸能者、霊能力者など、様々に呼んだ。
枚挙に暇のないその呼称を一纏めにして、彼らはこう名乗った。
術者、と。
「俺が知っているのはこの程度です」
随分曖昧な内容だと話しながらに思った千歳は、伺う様に恭弥を見た。彼が何を話そうとしているのか掴みかねているせいか、どうしても困惑してしまう。
そんな千歳を見て、恭弥は少し笑った。
「十分だよ。さて、じゃあ、続きを話そうか。
術者の先祖が霊力を維持出来たのには理由がある。強い力を持つ土地の影響を受けやすい体質だったからだ。神話に語られる世界崩壊の際、崩れずに残った土地がそうだと言われているね。術者はそういった土地のことを神域と呼び習わし、崇め奉っている。実際に神様がお住まいかどうかは定かではないけど、地上に生きる全ての命にとってとても大切な場所だ。術者の役割は、突き詰めれば魔物退治と神域の守護の二つに要約される。 ――千歳君?」
呼ばれて千歳は、はっとなる。反動で紙コップの中身が波打った。笑みを浮かべてこちらを見つめる恭弥に、慌てて、
「す、すみません。ちょっと、ぼおっとしたみたいです……」
「いいよ。ヌエ相手に大立ち回りした後だしね」
謝罪する千歳に、恭弥は寛容に笑う。
「疲れてるかも知れないけど、必要な話だからもう少し頑張ってね?」
「はあ……」
千歳は曖昧に返事をした。新たに雇い入れた術者五人について、その理由の前振りをしているのだろうが、幼子に言い聞かせるような口調がやけに不穏だ。
(何か、ものすごく嫌な予感がしてきたぞ……)
千歳の疑念を知ってか知らずか、恭弥は笑顔を深めて続けた。
「神域の守護と言ってもその役割を担えるのは、有力な術者の一族だけだ。
――千歳君は、社長が会社を、スタジオ・ホフミを興した理由や背景は、流石に知っているよね?」
「……恭弥さん、何か回りくどくないですか?」
流石に口を挟むと、恭弥は同意するように笑ってみせる。
「順序立てているからね。俺も千歳君が術者界についてどの程度知っているのか分からないんだ。今のうちにはっきりさせておきたい」
実際、恭弥との付き合いの中で、術者の界が話題に上ったことなど一度もない。避けているというよりは、必要な場面がこれまでなかったせいだ。言われてみれば確かにそうだと、千歳は納得しながら、
(つまりこれから、そっちに関わる何かが控えてるってことか)
嫌な予感は的中しそうだと千歳は警戒を深めるが、ここで愚図ったところで意味はない。
「社長の事ですよね?」
開き直るつもりで、千歳は咳払いをした。
「近年隆盛する動画配信サイトでイラストレーター兼シンガーソングライターとしてデビュー、絶大な人気を博し、広告収入で得た資金を元に法人化、スタジオ・ホフミを立ち上げ、現在は総合プロデューサーとして、数多くの映像作品を手がけ、また次世代を担う新人育成にも力を入れています。
本人曰く『芸術を普及させる事に人生の意義を見つけた』とのことですが。 ……改めて話すと凄い情報量ですね。人の願望を詰め込んで圧縮したというか」
恭弥は笑いながら同調した。
「確かに。――それから?」
「非公開情報として、ご実家が神域守護を担う資産家で、その後継者。ご自身も高位の術者ですが、 ……現在はご実家と距離を置いている」
後半部分を躊躇いながら口にした千歳だったが、恭弥は特に気にした様子もなく肯定した。
「そうだね。そして俺は社長のご実家、本家の家人、つまり家来だ。本家を離れた社長の監視要員として派遣されている。まあ、社長はその辺、あまり気にしていないみたいだね。アルバイト従業員として便利に使われているよ」
割と貴重な体験だと、まんざらでもなく言って見せるが、千歳は複雑だった。今日のような魔物退治から雑用まで幅広くこなしている恭弥が、相当高位な術者であることは間違いない。どう見積もっても、民間企業でこき使われる人材ではないはずだ。
(恭弥さんに頼りっきりの俺が考えるのもなんだけどね……)
気を揉んだところで、出来ることはない。千歳は素知らぬ振りをしながら話題を変えた。
「実際家来って言われても、ピンと来ないですね」
時代劇のお殿様に側仕えする裃のお侍を、どうしても思い浮かべる千歳だった。
「今の世では公には認められていないけど、界に関わる大きな組織は必ず私兵を持っている。魔物退治が本領だからね。そして大抵、古い慣習をそのまま引き継いでいる」
さて、と姿勢を正す。
「本題に入ろうか。
――今から五年前、ご実家が管理する神域を散策中だった社長に、神域からお告げ、御神託があった。神意を読み解いた結果、一組織ではなく、術者界全体の命運に関わる予言だと判断された」
「…………えー、はい」
「千歳君、ここ大事なところだから、適当に流さないでね」
「す、すいません。唐突過ぎて……」
指摘されて、千歳は居心地悪げに目を逸らす。恭弥もしょうがないといった面持ちで、
「まあ、術者の物の考え方は相当偏りがあるから、一般論を下敷きにすると、突飛だったり非合理極まりないと思えるかもしれない。けれど筋は通っているし、理にもかなっている。そこは覚えておいて」
軽く忠告して、恭弥は続けた。
「術者というのは、とかく占いや御神託を重んじる性質がある。当然と言えば当然だ。何せ神域にかしずき伺いを立てるのが身上だからね。そこは絶対譲れない。神意があれば必ず従う。ただ、内容が内容なだけに、どう取り扱うか考えあぐねて、秘匿することにしたんだ」
「えっ、隠したんですか? 術者全体に関わる内容だったのに?」
驚く千歳に、恭弥はあっさりと言ってのける。
「別に問題はないよ。御神託と言うものは、突き詰めれば個人宛ての指示書だから」
意外に思って、千歳はやや呆れ気味に目を細めた。
「御神託ってそんな扱いなんですか? 青空から白羽の矢が、こうビューンと飛んでくるようなイメージだったのに」
茅葺屋根に白羽の矢が刺さっているを指さして、住人が慌てふためいている様子が描かれた絵本の挿絵を真っ先に思い出した千歳だったが、恭弥の言い方では、会社で上司が部下に書類を手渡しているのと変わりないように聞こえてしまう。
胡散臭く顔をしかめると、恭弥はふっと笑って、すぐに改める。
「神域からの御神託、予言は、つまるところ警告だ。その先、これこういう凶事が起こるので、前もって準備し回避しなさい、貴方ならそれが可能です、といった具合のね。采配は受け取った者に委ねられる。隠したところで非難される謂われはないよ。 ――従う限りはね」
それに、と続ける恭弥の横顔はいつになく厳しかった。
「今、術者界はひどく荒れている。組織同士の関係は拗れに拗れて一触即発だ。本来なら魔物退治や術の開発で協力しなければならないのに、不審と猜疑で足並みが揃わない。 ――そんなところに、術者全体に関わる御神託があったと触れて回るのは危険過ぎる」
「……余計な逆波を立てるわけにはいかない、ってことですね」
千歳は慎重に言葉を選ぶ。術者界の政治や世論が定まらない事を、疎い千歳ですら耳にしている。内情は察して余りあるといったところだろうか。
(……遠い世界の話だな)
(この辺は変につつくべきじゃない)
ホットココアを一口含む。
実際、社長の実家が術者の大家であること以外の知識はない。魔物退治の手伝いなど、術者の真似事をしているとは言え、千歳はどうあっても一アーティストに過ぎない。
過去において術は技能職として確立し、術者はその特異さから畏れ敬われてきた。
しかし科学技術の発達した現在、その存在はオカルトの一言にまとめられ、完全に胡散臭く扱われている。
神通力や霊力は想像の産物、非科学的な妄想であり、超常現象には必ず仕掛けがあるという認識だ。当然魔物などは存在せず、その退治を生業とする職業に至っては、民間のあやしげな加持祈祷ぐらいにしか思われていない。
術者たちもその辺りは承知しており、目立った振る舞いはせず、昔ながらの慣習をひっそりと続けているのだった。
(社長はそういった閉鎖的な場所が嫌だったのだろうか……)
(――いや、それはない)
考え、千歳は即座に否定する。
実家とは無縁の会社を設立し、芸能活動を続ける社長は、裏では千歳のような高い霊力のために魔物に付け狙われやすい者を保護している。
何らかの理由で突然霊力が発現した者は、今の世の情勢においては、碌に知識を得られず、また頼るべき存在も分からずに、己の能力に振り回され、孤独に苦しむことになる。
そういった者たちの後ろ盾となり、対処方法を教示し、自立して生きていけるようにと尽力しているのがスタジオ・ホフミの社長だった。
こういった取り組みをしている組織は実は他にも存在し、術者たちは完全に世間と隔絶しているわけではなかった。
排他的な面は強いが寛容さはある。千歳も身を守る程度の知識と技術を彼らから授かっている。
(……社長は古い体制を嫌っている訳でも、刷新しようと野心がある訳でもなく。 ……寄り添おうとしているのは確かだけど)
千歳は嘆息した。
(分からない。そもそも術者やその界について、こうして恭弥さんに確認されるぐらいだから、考えても無駄かな?)
そう結論付けて、分かる範囲で要点をまとめてみる。
「人を増やしたのは、その御神託に絡んだ何かのためって事ですね?」
どう考えてもそれしかない。的を射た千歳の言葉に、恭弥は表情を柔らかくして頷いた。
「御神託の秘匿を決めた社長が、今年になって急に開示すると仰ってね」
「それはつまり、今年その御神託の内容に触れる何かが起きるって事ですね」
「そう。だから人を集めた。弦之君を含めて五人、全員術者だよ。それもかなり高位のね」
最初に千歳が呈した疑問に、恭弥はようやく答えた。千歳は、はー……と、大きく息を吐きながら目を丸くする。
(随分な大事に聞こえるけど、何が始まるんだ?)
と言っても、気持ちは完全に傍観者だ。
「つまり、危機的な何かに立ち向かう独立した専門組織を作ろうとしているわけですか」
「その見解で間違いないよ」
「なるほど」
(術者戦隊何とかレンジャーズ的な?)
一瞬、派手な爆発を背景にポーズを決める特撮ヒーロー戦隊が脳裏を過ったが、流石に口にはせず、しかつめらしく頷いて見せた。
「それは随分と物々しい。……ん?」
何か重大な取り決めがあったことは分かるが、やはり今一つ事態を呑み込めない千歳は、おかしな点に気づいて首をひねる。
「社長がそれだけの人数をスカウトしたわけですよね? 高位の術者って、しかもフリーな人って、そんなにホイホイ見つかるものですか?」
千歳のように、霊力が高いだけでは術者とは呼ばない。あくまで専門的に魔物退治を行う者、またその術を修得した者を術者と呼ぶ。ほとんどがどこかの組織に所属し、何らかの役職を得ているという話ではなかっただろうか。
「スカウトではないよ。社長は親交のあるいくつかの組織に、密かに御神託のことを明かしている。そして各組織から一名ずつが推挙された。弦之君もその一人だ」
「それじゃあ、彼が選ばれたことは、恭弥さんも知らなかったんですか?」
「まあね。新しい寮については前々から話は聞いていたけど、明かされたのはつい最近だ。弦之君の事も、美濃さんからの連絡で初めて知ったよ」
「社長が一人で秘密裏に進めたってことですよね?」
千歳は少々驚いた。いつから計画していたのかは定かではないが、随分と念入りだ。今朝方、会社内で社長と顔を合わせはしたが、そんな素振りを終ぞ見いだせなかった千歳は、いつも浮かべている穏やかな笑顔に、腹黒い物を感じずにはいられない。
「恐らくはそうだろうね。直前まで情報が伏せられていたと言うことは、相当慎重に事を進めたいようだ」
ははあと、千歳は唸った。組み上がったジグソーパズルの絵柄を見ような気持ちで、
「御神託を開示して、関係がよろしくない他の組織にあれこれ介入される前に準備を整えようという算段ですね。寮に入るのは会社の新人、訓練生を装うカモフラージュとして、俺の役どころは、さしずめ木を隠す森の一部。ってところで、如何でしょうか?」
自分の推理を得意気に披露し、ニヤっと笑う。恭弥が笑みを零した。
「聡明だね。けれど君も木だから、そこは間違えないように」
「……はい?」
ほとんど他人事に考えていた千歳は仰天した。
「ええっ、俺ですか? 術なんて何一つ使えませんよっ?」
焦る千歳に、恭弥も曖昧に笑って、
「御神託の内容は俺もまだ知らされていないからはっきりしたことは言えないけれど、社長の口振りだと、千歳君も含まれているようだったよ」
「えぇ……、俺、ユニット組むよりソロ活動が向いてると思います。全体集団行動に向いてません」
真顔で告白するが、恭弥はさっくりと却下した。
「あっはは。残念だけど拒否権はないから。 ――それにね、千歳君。君は心当たりがあるんじゃないかな? この御神託について」
言われて千歳は、ぎくりと固まる。
実のところ、社長のご実家の神域という言葉が出たときから、胸がざわついていた千歳だった。なるべく素知らぬ振りを通してきたが、弓引きの達人である恭弥の目を欺く事は、出来なかったらしい。
「あー、あれですね。子供の頃、社長の家の裏山で池に落ちたというか、落とされたアレ」
あまり深刻にならないように軽く不平を交えて千歳は続けた。
「山の中で魔物に囲まれて、いきなり社長に背中を押されて池の中にドボンした」
「二回目の方だね」
軽く訂正を入れてくる恭弥に、千歳は内心狼狽えながら、
「え、ええ、そうですね。最初は事故で落ちて、それから今度は社長のトコで――」
しどろもどろになる千歳だったが、恭弥は深堀するつもりはないらしい。
「二度も神域に落ちるなんてそうないからね。しかも二回目は御神託の発信源だ。関連付けられるのは無理もない」
「はは……」
苦笑いするしかない千歳に、恭弥はちょっと困ったように笑った。
「本当は明日、社長自ら説明する予定だったんだけど、寮で起きた問題のせいで前倒しになってしまったんだ。弦之君も含めた五人とは、この後会社で顔を合わせることになるよ。ちょっとした自己紹介になるだろうから、予め予習しておいた方がいいと思ったんだ。
――それから」
恭弥の口調が変わった。出し抜けにニッコリと笑みを浮かべる。あからさまな作り笑いに、千歳はさっきとは別の意味で固まった。恭弥がこういう顔をするときは、大抵碌でもない話題の前振りであることを千歳は知っている。
「五人には全員学校へ通ってもらう事になっているんだ。通信制にはなるけど、勉学を疎かにするのは良くないからね」
案の定、千歳の触れられたくない方向へと話が進む。
「はー、つまり皆さん学生さんでいらっしゃる。じゃあ、お若いんですねー」
白々しく言うと、恭弥は更に笑みを深めて、
「千歳君と同じ学校だよ。一緒に学べば、学業への意欲も上がると思うんだ」
(……よし、分かった。逃げられないヤツだ)
千歳は覚悟を決めて次の言葉を待った。
「成績の良し悪しはこの際置いておくとして、課題をすっぽかす、あまつさえリモート授業の最中に居眠りするなんてことも、なくなるよね?」
念押しする恭弥の笑顔は、今日一番輝いていた。
「……はい」
明らかに怒っている恭弥をまともに見ることが出来ずに、千歳は肩をすぼめて項垂れるのだった。
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