第六感

バブみ道日丿宮組

お題:君と火 制限時間:15分

第六感

 人は第六感と呼ばれる特殊な能力をほとんどの人が持ってる。持ってない人はその分病気にならないなどの目には直接見えない能力で、不老不死があるとも言われてるが発見されていない。

「相変わらず点滅してる炎だね」

「勝手に人の心を覗かないでよ」

 幼馴染が頬を赤く染めてそっぽを向く。

「確かに部屋をノックなしで開いたボクにも問題はあるけど、なんで全裸でいるのかわからないよ」

 そういうと彼女の心はより一層激しい炎と、激しい怒りが表情からでも読み取れた。

「あたしの第六感は全裸にならないと使えないの! 知ってるでしょ!」

「いやまさか通学前に運命占いをしてるとは思ってないし……」

 彼女の第六感はその人や、自分、相手の運命をある程度未来視できる能力。彼女は全裸にならなきゃいけないというけれど、本当はそんなことはなく衣服があるとその分なぜか効力が下がるーーつまり運命をうまく見れなくなる。

「あたしとあんたの運命は毎日見てるの! 悪い!」

「はは、そうなんだ」

 ちなみにボクの第六感は、人の心の火を見れること。単純にいえば、その人の嘘やどんな感情を抱いてるかを見れること。

 危険人物や、詐欺師などはそのかいあって回避できてる。

「はやく結婚したいの、その運命の日がいつかあたしは気になって気になってしょうがないの!」

 学校近くまできてるのにも関わらず彼女は声を大にしていう。

 相変わらずだな。こちらが恥ずかしいと思っても心の炎に曇りがない。

「……」

 逆に通学してる生徒たちは冷やかしの色。青い炎、緑の炎と様々だ。

 この中で一番危険なのは黄色の炎。今日は見えない。

「何してんの? 遅刻するわよ」

「遅刻するって、君がどたばたしなきゃ遅れなかったんだけどね」

 思いっきり頬をつねられた。

「痛いじゃないか」

「痛くしてるんだから当たり前じゃない」

 ふんと軽く鼻をならして彼女は先にあるきだす。炎は緩やかだった。照れ隠しというところだろう。

「……」

 校門をくぐると、気にしてた色が見えた。

 こちらが見られてないと思ってるのだろうか、屋上から他とは違う明らかな大きな炎が上がってる。

 だいぶ嫌われたものだな。

 直接手は今のところないが、嫌がらせはある。

「どうしたの? はやく」

「わかってるよ」

 対処の仕方はわかってるが、その前におそらく彼女の能力で阻害されてしまうだろう。

 

 それがボクらの世界でのルールでもあるのだから。

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第六感 バブみ道日丿宮組 @hinomiyariri

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