第14話 ゼシャラルブの暗殺協力依頼
「そうですね...うーん」
仕方ないことだ。事前になんの部活があるか調べていなかったんだ。
「とりあいず、適当に見ていって気になったら見学でもしようか」
俺はブレンに提案をしておく。というか最初からこれで合っているんじゃないか。
「そうですね」
それからいろいろな部活を見て回った、ダンジョン部には休みがないことやブレンが人体改造部に案の定興味を持ったりと。
「どこの部にします?」
部活を見終わって帰ろうと廊下を歩きながら話す。というか。
「もしかして同じ部活にするつもり?」
そんなことがあれば俺は困る。だって国外逃亡の準備の邪魔にしかなりえないとわかっているのに。
「もちろん」
ええええ、いやだ。ここはどうにかして別々にするべきだと説得しないと思っていると、前から走ってくる少女とブレンがぶつかる。
ドンッ
「いてて、すみません」
ぶつかった少女は転んでしまうがすぐに立ち上がり、謝る。
「いえ、私も気を付けていなかったことですし、頭を上げて下さい」
「はい、一応お名前を言っていただいてもいいですか?私の名前はメリッサです」
「私の名前はブレンです」
「では、失礼します」
メリッサは走っていった。ブレンの様子を見てみると、
「なにか納得していないような顔をしているな」
「ハッ、すみません」
「気にすんな、さっさと帰ろう」
「はい」
こうして俺とブレンは屋敷に帰ることにした。
破壊の少女に会ったことをまだ知らない。
「はぁはぁ、なんですか学園長?」
「走ってきたのかな、一度落ち着き給え」
メリッサは来客用の椅子に座る。
「はい」
はぁはぁと何度もして呼吸を整えていく。
「失礼しました、それでご用件とは?」
「…第二皇子からの依頼が来ている」
「え?第二皇子ですか?」
民衆の間にも、もちろん第二皇子に第一皇子、第三皇子の暗殺の噂は流れているのでメリッサが良い顔をしないのは学園長も理解している。
「そうだ、依頼内容は受けてからということになっている、もし受けるのなら第二皇子から直接依頼内容がおっしゃられることになっている、考えて答えてほしい」
メリッサは考え出した。
「報酬はわかりますか?」
「ああ、もちろん、できることならどんなものでもだそうだ」
つまり報酬を決めるのは自分ということだ。ただ依頼内容が重要なことなので受けてからというのはわかるが...あの第二皇子だ。どんな依頼内容なのか予想もつかない。
「わかりました、私は......」
破壊の少女が出した答えとは。
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