とぼけた感じの一人称語りが、主人公の平和な人柄を表現すると同時に、不思議な世界観を細かに説明することなく「あぁ、たぶん、魔法や魔女が当たり前な存在の、でも、私たちの知っているこの世界なんだ。魔法があるパラレルワールド的な世界なんだな」と読者に理解させる。平和で、張られた伏線がちゃんと活かされている良作短編です。