エピソード8

「てか、今更だけども。」

「どうかしましたか?」攻浜が答えてくれた。

「結局、長とは会えたの?俺ら。」

「は?何を言っている。昨日言ったはずだ。」

ふぇ?うっそだー俺聞いてないよぉー?そんな事?

「顔に出てるぞ。お前。」

「バカにすんじゃねえよ。タオ。」

「ははっ!冗談だって。」

「何をしている。基地に帰るぞ。」

「「「「「了解」」」」」

俺たちはまだ知らなかった。

次の任務がアリスにとってやばいことを。



2日後



「次の任務についての詳細が来たぞ。」

蒼堂がA4サイズの封筒を開けながら言った。

「にしても今回の通達早くねぇか?」タオが言った。

「確かにそうですね。いつもは1週間くらい空くのに。」攻浜がそう答える。

中のぶ厚めの書類の表紙にはこう書かれていた。

[F2ガリマラス単独潜入任務詳細作戦概要]

目にはこの長ったらしい文章が飛び込んできた。

「おい。ちょっと待て。」俺は指を指しながら言った。

「単独ってどういうことだよ。聞いてねーぞ。」

「あ、本当だ!」鳳仙、お前も気づいてなかったか。

「中を見ればわかる。」

パラッ

蒼堂が書類をめくり出した。

「「「「「「は!?」」」」」」

ドユコトやねん!ツッコミどころ満載やないかい!

「わわわわ、私一人ですか!?」

「「「「「らしいね。」」」」」

アリスの顔が死んだ。

「あ〜ソユコトですか!」鳳仙が一人納得している。

「おい、鳳仙。お前一人納得しないでくれよ。」

タオが俺が思っていたことを代弁してくれた。

関係ないけど、タオと鳳仙ちょっと仲良いな。

「いやだって、見てくださいよ。」

なんだ?

[本任務はアリス・ボン・フェルノルカの経験を蓄えるためのものである。]

「なるほどな。分からんこともない。」

「でも美香さん。」

「?」

「いきなり単独任務っておかしくないですか?」

確かに。気になるわ。

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