ノーヴァニラフィクション


「お前は誰が好きなの?」


小学生のありふれたはずの会話。


無反応、そして質問は一方的だ。


「松子が好きなんだろ?」


「い、いや、違うよ」


嫌な表情をした。


「照れるなって」


そのまま、思いは歪んで伝えられる。


「松子、お前のこと好きじゃないって」


笑いながらそんな事を言われる。


彼の初バレンタインデーのチョコは野水のみずからである、彼の本当の初恋だった。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

と人賢滅--とくに理由がないし人は賢すらあるが滅びて欲しい-- 飛瀬川吉三郎 @hisekawa

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ