第106話

しばらく歩き続けると小さな水溜まりに着いた


その水溜まりは金色に光っている

多分これが秘薬なんだよな


でもなんでこんな場所に秘薬が…?


グエンの水場の水に宙に浮いてる植物の薬効が溶けて出来てるってこと?

じゃあ同じ植物を使えば誰でも飛躍を作れるのかな

っと考えるのは後にしてとりあえず今は

出来るだけ持って帰ろう


僕は水溜まりの恐らく秘薬だろうものを

水筒や回復薬の空瓶、袋などに詰め込んだ

結構な量詰め込んだはずだけど水溜まりは減ってるように見えない

本当に不思議なところだ

出来るだけ詰め込んだ僕はこの場所の探索はまた今度にして街に戻ることにする


エリサの方は特に何も無かったようだ

クリスからの念話も来てないから問題はないだろう

ギルドに向かいながらエリサにグエンと一緒にさっきの場所のことを話す


やっぱり薬効を抽出した水場の水が秘薬になるのかな

秘薬を作れるようになったら色々な人を助けることが出来そうだ

今度色々試してみよう


そんな事を話しながらギルドに着いて

鑑定部屋に向かう


「いらっしゃいませ

鑑定ですか?買取ですか?」


「鑑定をお願いします!」


そう言いながら回復薬の瓶に入った金色の液体を渡す


「こ、これはどこで手に入れたのですか!?

ここで少々お待ちください」


受付嬢さんの反応を見て

やっぱり秘薬だったんだと確信する


言われた通り待ってると

白髪頭の優しそうな好々爺が受付嬢さんと一緒に入ってきた


受付嬢さんが鑑定書を好々爺に渡す

好々爺は受け取らずに


「セリーヌ、君は受付嬢になってどれ位かね?」


と受付嬢さんに聞いている

受付嬢さんセリーヌさんって言うんだな。知らなかった


「はい、3年ほどになります」


受付嬢さんが答えると好々爺は少し怒った顔をして


「君は鑑定待ちの冒険者を待たせて結果も教えずに私のところにきた。

部屋に入っても冒険者の彼に私を紹介もしないで鑑定結果をみせる

それは受付嬢として正しいことなのかい?」


確かに。

僕は鑑定結果も見せてもらってないし、好々爺が偉い人だとは分かるけど誰かはしらない


「た、確かにそうですが

これを速やかに報告すべきだと思いました」


受付嬢は好々爺に怒られて戸惑いながらも返事をする


「結果がどうこうではないのだよ

どれだけ凄いものでも鑑定結果を1番最初に見るのは手に入れた者であるべきだ」


言いながら僕に鑑定結果の紙を渡してくれる

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