第74話

初日で宝箱の発見はやっぱりかなり

運が良かったみたいだ…


それから2週間毎日ダンジョンに通ったけどあれ以降宝箱は見つかっていない


それでも1日銅貨50枚は稼げていたので

2週間で銀貨7枚程の収入だ

でも借り家のお金は1月銀貨50枚

赤字だ…


この2週間ずっと1Fを探索しながら作業してきた

そろそろ収入の目処を付けないとやばい

明日からは2Fに移動しよう


「よし、明日から2Fに行くことにしよう

僕ちょっと2Fの情報聞きに行ってくるね」


お母さんたちにそう声をかけて

エリサと一緒に家を出る


ギルドの受付は混んでるだろうから

前ザルトさんと一緒に来た酒場にやってきた


入口でザルトさんを探すと

やっぱりいた


「店員さんあの頭に怪我のある人にエールと僕に葡萄酒をお願いします」


お金を払ってザルトさんのいる席にいくと


「ん?お前さんこの間の坊主か」


僕のことを覚えてくれていたようだ


「この間はありがとうございました!

おかげさまでまだ生きてます!」


お礼を言いながら相席させてもらうと

丁度頼んでいたお酒が来たので乾杯した


ザルトさんはかなりのお人好しみたいでエールのお金払うと言ってくれたが断った


「それで、坊主今日はどうしたんだ?」


「これから2Fに行こうと思いまして

気をつけることとかあれば教えて欲しいです!」


ザルトさんは丁寧に説明してくれた


出てくる魔物は主にスモールラット、ゴブリン、コボルト

コボルトはまだ見たことないが見た目は犬人間みたいな感じと言っていた

2Fはまだ森林エリアだから1Fと大した変わりはない

2Fではたまにステアの花等希少な草花がみつかることがある

罠もないから慎重に行けば問題ないだろうとのことだった


お礼を言ってしばらく一緒に酒を飲む


「そういや坊主なにかいいものは見つけたのかい?

俺はこの間魔弓を見つけたけど弓持ちがいないから売っぱらってやった」


「僕はこの短剣を見つけました」


酔っていた事もありすんなり渡してしまった

相手が悪い人だったら、と渡してから気づいた


「魔法の短剣か

いいもの見つけたなー」


そう言いながら返してくれて安心した


そんな話をしながらしばらく一緒に飲んでお礼を言って別れた


その後家に帰って寝た

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