第9話
あれから何日経ったのか
どうやって孤児院に帰ってきたのか
何も思い出せない
僕はなんでいきてるんだろう
お父さんは死んじゃったのに
お母さんだってどこにいるかわからないのに
なんで僕は何も出来ないんだろう
僕があの時冒険者のお姉さんに言われたことをすぐ他の人に伝えてたら
お父さんもお母さんもきっと生きてたんだ
僕のせいで
僕が殺したんだ
そんなことをズット考えてたら
「エスタ
お前はそれでいいのか?
俺はお前みたいな奴が少しでも減るように冒険者のになる
お前はそのままうじうじしてていいのか?
お前の家族はそれで喜ぶのか?」
と、ルークに声をかけられた
「わかんないよ
でも、僕は村にアングリーウルフが来る事を知ってたんだ
みんなに伝えてたらみんな生きてたんだ
僕が殺したんだ」
「お前が殺したのかもしれないけど
おまえは殺したかったのか?
違うだろ
お前の事怪我しながら逃がしてくれたお父さんにそんなこと言ったら怒られるぞ」
何も言えなくなった
父は怪我しながら僕を・・・
僕はどうしたらいいんだろう
「お前がこれからどうするのか決めるのはお前だ
でもどうせなら凄い人になろーぜ」
ルークはそう言って部屋から出ていった
僕はルークの言ってた事を考えた
僕を助けてくれたお父さん
何かあったら凄く心配してくれたお母さん
村を歩いてる時に優しく話しかけてくれるおじさん
いつもお母さんに内緒で果物をくれたおばさん
僕はそんな人達のために何も出来なかった
何か出来ることがあるか考えなかった
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