第2話
私の婚約者は戦地へ行っている。
いや、彼だけじゃない。
15歳以上の健康な男子は全て戦地へと行かされているのだ。
世界大戦が勃発したのは、私が6歳の時だった。
いま私は19歳だから既に13年も戦争が続いている訳なんだけど。
核戦争には至らなかったのは、さすがに自国でさえ、無事には済まないと各国の首脳が冷静に判断した為だ。
その代わり大昔の戦いを繰り広げている訳なんだけども。
ただ、ひとつ昔と違う事がある。
それは、黙って国の指導者に従う者ばかりじゃないという事。
長引く大戦で生きる希望を見失った人類が、指導者に従わず、新たに新天地を求め地下に潜った。
それだけなら、ただの反乱だと言い切れるのだけど。
地下に潜った者達が、生き残る為に進化をしたと言われている。
実際に見たと云う人間は居ないが、いつの間にか人の口に登る様になり、人々は『超人類』と、何処か憧れと畏れが混ざった様に囁くのだ。
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