#035 S,O,M,A,G, ARE GO
英語での記載をSPECIAL OPERATION MERCENARY ARMY GROUPと表記する事になったので、それに伴って下部組織である治安維持隊も略称を与える事となった。
考えついた略称は{SECURITY CORPS}だ、つまり警備隊。護衛や治安を護るという意味だ。
++++++++
特別作戦傭兵軍集団となって3カ月が経過した。
今、アルトリア・ラーミスとカトリーナ・メルフォンは結婚を前提としたフォルシア王国内デートをしている。
「――いらっしゃいませ~」
「こっちの
「そこの若いカップルさん、これなんかどうだい?」
「安くしておくよ~! さぁ、買って行って!」
カップルと言われたカトリーナは顔を赤くして、アルトリアの右袖を引っ張って来た。
「ん? 欲しいのか?」
「・・・!(コクッ)」
「分かった。 ああ、そう言えば・・・アレを渡していなかった。ちょっとだけ、待って居てくれるか?」
「・・・え?」
アルトリアは活気のある商売路に走って行き、5分後には
そして、「カトリーナ・メルフォンの勇士に惹かれた俺は、幸せだ。だから、その・・・俺で良ければ、一生一緒に過ごしてくれるかな?」と小箱を開けて中身を見せた。
「これって、ゆ――指輪?」
「すまん、渡そうと思って居たら遅れた」
直後、カトリーナが「嬉しい・・・! もちろん、イエスよ!! どんなことが有ってもずっと
道行く人たちにその光景を見られていたのか、
3日後、フォルシア王国の婚儀場で盛大な披露宴が行われた。その参加者に“神速の剣乙女”であるエフォート・リスタが居た。
「――おめでたい日だね、アルトリア」
「ああ、まぁ。そうだね」
「暫く顔を合わせて居なかった理由を聞きたいでしょ?」
「ああ」
すると、微笑みながら「私、暫くこの国を出る事にしたの」と言った。
「「・・・え?」」
++++++++
エフォートの衝撃発言に二人で固まっていると「だって、好きな人が結婚したのならこの国に居る必要なんて無いから」と寂しそうな声で呟いた。
「「・・・えぇ~・・・」」
その後、何事もないかのように立ち去って行った。
「な、なんだ・・・? 一体・・・」
「・・・ねぇ。あの子、もしかしたら
「嘘でしょ?」
「女を舐めないでね?」
「――はぁ・・・。 分かったよ」
時は流れて行き
「「・・・――!?」」
会場に居た隊員達は一斉に立ち上がり、アルトリア・
「どうするの?アル」
「・・・総員、警戒を
「了解しました。 各駐屯地へ連絡、戦闘配置に着け!」
「「はい!!」」
アルトリアは更に、この場に居る人達を要人として参加している治安維持隊に要人保護という任務を与えた。
「治安維持隊に緊急任務を与える、ここに居る人達を要人として彼らの護衛又は警護に当れ! カトリーナは、治安維持隊の指示に当たってくれるかな?」
「え、えぇ。分かったわ」
披露宴会場はすぐに静かになりかけたが、無線から『未確認軍隊は、空挺部隊を所持! また、王城を占拠した模様!』と言う報告が入ってきた。
「――FUCK OFF!(クソッ!)」
しかし考えて居る暇がない事は、明白だったのですぐに9×19ミリパラベラム弾を30発フルオートで撃てるMAC-10を装備し周囲を警戒している治安維持隊の各員にハンドサインを飛ばした。
内容は、〔空挺部隊に備えて、二人一組で警戒に当れ〕という内容だ。
「――こちらJACKAL、敵の海軍は戦艦を主力としているか?」
『はい、そうです。 戦艦と航空母艦を主力とした大規模艦隊が無人島に接近中です!』
「そうか・・・、わかった。 海軍基地と航空基地に非常警報発令、速やかにコレを撃沈せよ!」
カトリーナの目を見て二人は同時に頷き、アルトリアは「行ってくる、
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。