第76話 ジュリグー王国の常識を学ぶつもりが

 伯爵さまの屋敷でお世話になって1ヶ月、僕はこの世界の常識を全くと言っていいほど理解していなかったので、コラリーヌさんをはじめ、ニネットさんにも色々教えてもらいました。


 一応他国から来た事にしているので、ここジュリグー王国の事を僕は殆ど知らない事になっています。


 流石に異世界からの転生者と言うのを打ち明けるには早すぎると思い、契約書があっても言いだせていません。


 万が一があればサティ4姉妹やニネットさん達を巻き込んでしまうからです。


 まあ主に神の介入が怖いのですが、あのコップを含め神のアイテムを狙う輩が現れるかもしれず、そう言った襲撃に巻きこませたくなかったからです。

 因みに僕が神界?から手に入れた能力は常識と読み書き、言語理解と全魔法の素養の4つです。


 後はアイテム。

 上着とズボン、パンツ、靴下、靴、帽子に手袋。

 これらは全て自動調整、自動修復に浄化、よくわからないけれど色んな付与があるそう。温度や湿度を常に快適にしたり耐火や耐水なようです。そして僕にだけ扱えるそうな。

 そしてあのナイフ。


 そう言えば合計12個だっけ?

 そのおかげかどうかわからないけれど、上着のポッケには収納機能と購入機能があるんだっけ。


 後はどさくさで持ってきてしまったコップ。


 このコップが万能過ぎて扱いに気を付けないといけないですね。

 特に紛失と盗難。


 いざとなれば収納に入れっぱなしにしておかないといけない。


 脱線しました。


 僕の頭の中には一応読み書きと常識が入り込んでいますが、あくまで知識としてなので実際にはあまり役立っていないので、今は一生懸命学んでいます。


 特にこの世界の美醜の逆転している事柄や結婚観、後は政治的な事柄は学んでおかないといけません。


 そして僕は10歳。

 醜い外観をしているのにモテてしまってますが、お腹が気になるので何処かで運動をしないといけません。


 で、どうしようかと悩んでいたのですが、街の外にダンジョンがあるようで、そこで魔物と戦う事にしました。


 この装備があれば大丈夫なはずで、一人で行こうとしたらコラリーヌさんに止められました。

 で、サティ4姉妹とニネットさんも着いてくる事になってしまいました。


 どうやらベティーナ様から頂いた服は防御力も凄いようで、オークの攻撃ですら防いでくれるようです。


 そして意外な事に、9歳のキラリーヌちゃんですら攻撃魔法や防御魔法を取得しているのだとか。


 なので、

「道中、こちらの常識を教えていきますから早速行きましょう。」


 と何故か積極的なコラリーヌさんに腕を取られてダンジョンに向かう事になりました。


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