第20話 ショースケ・ヒラタカ 冒険者登録をする

「あの、その先ずは、冒険者になった方がいいんですよね?」

「あ、はいそうでした。もし宜しければ、ステータス等をお見せいただければ、よく分かりませんがそれなりに助言を差し上げる事ができるかと存じます。」


 何やらあのカードも気になりますし。



「その、僕色々変な所があるんですが、その冒険者の事を全く知らないもので。」


「分かりましたわ。では簡単ですが、お教えいたします。お時間は宜しいでしょうか?」


「あ、はい!コラリーヌさん方が大丈夫なら朝までだって問題ないです!」


「え・・・・えええ?いけませんわ!そんな!こんな酷い姿の女と一夜を過ごしたなど噂にでもなろうものなら・・・・」

「なろうものなら?」


「きっと軽蔑の目で見られますわ。もしくは変態扱い?変わり者?」


「そうですか。でも僕は貴女達のその姿、非常に好感を持ってますからね。あ、それで冒険者とそのカードを教えて下さい!」

「は・・・・はい!では先ず冒険者ですが・・・・」


 冒険者:そもそも一般的に冒険者とはまともな職につく事の出来なかった者や、農家の次男以降、または次女以降で行き場の無い者がなるのである。

 尤も自ら希望をし冒険者になる酔狂なものもいるのだが・・・・


 それに体型も重要で、ギルドの受付嬢のような理想的ふくよかな体型では素早い動きが無理なので、痩せている必要があり見目の悪い者がなる事が多い。

 そして冒険者だが、常に危険と隣り合わせ。

 街の外に魔物が出たと連絡があれば、魔物の討伐に向かわねばならず、死ぬ確率も高い。

 その分生き残れば、ランクが上がり、高ランクになれば収入も多くなり、引退後は裕福に暮らす事ができる。


 また、ダンジョンでの素材集めも主な活動である。

 街で売られている肉の殆どはダンジョン産。


 それに各種素材も手に入るのでダンジョンで稼ぐ冒険者、所謂ハンターとして活動する冒険者も多い。

 これらはダンジョンの階層で得られるアイテム、魔物が決まっており、無理をしなければ低リスクで稼ぐ事ができる。


 そしてこれら冒険者を管理するのがギルド。

 冒険者には全員特殊なアイテムであるギルドカードが付与される。

 これには氏名や年齢、種族等が記載され、通常15歳になれば所持するスキル等が表示される。また、カードに入出金ができ、重い金貨を持ち歩く必要が無いのもカードの魅力。そして落とさぬよう所有者に紐づけされるのだ。


 ・・・・ざっと聞いたところこんな感じらしいです。

 また、商人を目指す場合も、同じカードを使うようです。

 それに、街から他の場所へ移動する場合も、身分証代わりになるので、旅人にもカードは必須。


 コラリーヌさんは簡単に説明をしてくれます。

 時間があればもっと詳しく教えて貰おう。説明も凄く分かりやすいですし。



 そして、説明を受けた後、僕はカードを作成しました。


 何やらプレートを取り出し、その上に手の平を置き、カードに少し血をたらせば終るそうな。


 こうして僕はカードを手に入れ、冒険者の卵となった・・・・らしいです。

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