第21話 話がかみ合いません

「ええと、カードの登録が終わりましたが、こちらで内容を確認しても宜しいでしょうか?」


 コラリーヌさんが恐る恐る聞いてきます。

「あ、はい、別にいいですがどうやって確認するのですか?それと・・・・できればもっと砕けた感じで声をかけて下さると嬉しいのですけど。」


 僕はずっと丁寧に、それも恐る恐る顔色をうかがうような感じで僕に声をかけてくるコラリーヌさんにお願いをします。

「ととと!とんでもございません!私みたいなのが貴方様のような素敵な方に、そんな恐れ多い事とてもではありませんがいけませんわ。」


 うーん、どうしてここまで卑屈なのか、まだ僕には理解できません。

「あの、何故そこまで卑屈なのか僕には理解できませんが、コラリーヌさんがにこやかに声をかけてくれると僕凄く嬉しいんです。」

 僕はできる限りにっこりと声をかけますが、コラリーヌさんは顔を真っ赤にしてしまって、おろおろとしてしまっています。

「そそそそんな・・・・その・・・・頑張ります・・・・」


 うーん・・・・これは打ち解けるのに時間がかかるかな?

 あ、それとどうやって?

「あ、その申し訳ございません。そのこのプレートにカードを置いていただければ、こちらに表示されます。」

 僕はプレートにカードを置きます。


 名前:ショースケ・ヒラタカ(平高 章介)


 種族:人間(転生/再構築)


 年齢:10(20)


 性別:男の子


 LV:5       


 職業:孤児(転生者 )


 スキル:全魔法の素養・常識・読み書き・言語理解


 所持品:神の衣服一式・神のナイフ・神のコップ・神のカバン


〈オークスレイヤー〉〈ベティーナの加護〉


「それでは確認いたします・・・・お名前を拝見いたします・・・・ショースケ・ヒラタカさまでございますね。少し名前の後ろに意味の分からない言葉での記載がございますが・・・・何でしょう・・・・それと年齢が10・・・・何故かっこで20なのでしょう?」

「さあ?何ですか?僕もわかりません。」

「あ、そうですよね?先ほど登録したばかりですから、ステータスを確認した事はないですよね。申し訳ございません。ええとその他は・・・・男の子・・・・そうですよね、まだ10歳ですからね。レベルの項目が何故レベル5?え?何故レベルが10歳で5なのでしょう?」


 あれ?ステータスオープンと言って表示が出た時はレベル0だったはず。


「職業・・・・孤児・・・・え?転生者?転生者とはどういう事でしょう?ショースケ様とお呼びしても?まさかとは思いますが、異世界からの転生でございましょうか?あ・・・・スキルももう幾つかありますね・・・・信じられません。15になっておりませんのに。ですが成る程・・・・ええと、オークスレイヤー、それと・・・え!ベティーナ様の加護をお持ちで?」

 驚いているようですが、僕はコラリーヌさんの驚きに驚きます。

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