第15話 冒険者との会話

「そうですか、色々ありがとうございます。僕もあの人達の所で暫く待てばいいのですか?」


 僕はあそこに行くか、また森の中に戻って野宿できそうな場所を探すか、早速考えを巡らせはじめましたがその時、


「一寸少年何言ってんのよ!君はオークを討伐したんだから、街のギルドに報告しないといけないんだよ!」


 ええと?何でしたっけそのギルド?ギルドって何ですか?

「その僕ギルドとか全然知らなくて。」


「あ、そうだったね少年、君まだ10歳ぐらいだろう?それならまだ冒険者についてとか、ギルドとかあまり知らないんじゃないか?後5年ほどあっただろうしね。」


 後5年?僕の常識にもヒットしませんね。


「その、僕そう言うの関心なくて。」

「ああ、君は村から来たと言ってたね?そこでは何をしてた?」

 あれ?そう言われると僕は家で何をしてたんでしょうか?村ですから・・・・あれ?町じゃなく村?

 村なら・・・・普通の人はどうやって生活を?森で木を切ったり、作物を育てたり?

 たぶん後者でしょうね。


「ええと、親は多分何か育ててました。僕も手伝いはしてましたが・・・・」


「まあそんな所だろうね。田舎の村ではよくある事だよ。では親は15になったら村から出るように言ってなかった?もしくは近所の年上の子供達が15でいなくなったとか?」


 さっぱりわかりませんが、ここは話を合わせたほうがいいのかな?

「ええと、僕の兄弟は上が1人で12でした。後は下なのでよく分かりません。そう言えば若い人達は、気が付けばいなくなってたような気がします。」


 こう言っておけば問題はなさそう?


「うわ!それはまた。まあそう言う村もあるか?辺境では教会に連れていくでもなく、農業をさせる連中も多いと聞くからね。」


「はあ・・・・その色々知らなさ過ぎてごめんなさい。」


「まあいいさ。でも君、あまりこう言う事を聞くもんじゃないが、色々装備がいいね。しかも君にぴったりだ。もしかして君の家は地主やら領主だったんじゃない?」

 領主?ああそうか、そう言う事にしておけばよく分からない装備にも納得がいく?

「そうなんですかね?何やら色々村を父と回ったり、計算したりしてましたから。」

「え?君計算できるの?というかひょっとしたらとは思ってたけど、いい所の息子さんだったんだ?」

 ええとあの女性が割って入ってきます。


「ええと、でももう村はないですよ?」


「まあ・・・・可哀想に・・・・そうね、確かに君の見た目が何やら普通の人とは違っていたから、何となくそう思ってたんだよ。ほら、ここにいる冒険者、皆戦闘特化の体型だからみてわかると思うけど皆体型は酷いもんでしょ?細いし顔も酷いでしょ?」


 そう言って肩をすくめるその女性ですが・・・・え?

 いや体型が酷いって・・・・男性は力の強そうな、何かこう、いかにも冒険者って感じの体型ですし、この女性をはじめとした他の女性は、皆スタイルがいいですし、この女性も相当顔のレベルが高いのですよ?というか美男美女ばかり?


 何だろうこの違和感は。

 この女性は本気で言ってるのでしょうか?

 僕はこの時、この女性の言ってる事の半分も理解できてない事に、気が付いてませんでした。

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