第14話 神界にて
Side 神
「父上!まさかの撃退ですぞ!」
「何!そんな馬鹿な!オークジェネラルだぞ?相当の手練れではないと仕留められんはず・・・・」
ここは神界。
あの場にいた2柱のうちの2柱。
この2柱は親子・・・・
そう、神は人に非ず、柱と数える。
「あの人間、10歳のはずなのに・・・・まだスキルも顕在化していないはずなのに・・・・こんなはずでは・・・・しかも記憶を・・・・前世を思い出せぬよう細工をしておるのに・・・・何故だ・・・・」
「のう、息子よ・・・・先ほどから儂のナイフが無いんじゃが・・・・」
「え?まさか無くしたのですか父上!」
「ああ・・・・探しても見つからんのじゃよ・・・・」
「それはまずいですな・・・・あれは母上の神器ではありませんでしたか?」
「そうなのじゃよ・・・・あれの処女を頂いた時のアイテムなんじゃよ・・・・もっともあ奴が所持しておった方なんじゃがな。」
「はあ・・・・まあまだ一つあるのですな?」
「ああ・・・・ほれ。」
「それは良かった・・・・私もノエミのを頂いた時のを持っておりますからな・・・・無くせば問題ですからな。」
「そうは言ってももうあ奴はくたばったからのう・・・・」
「ええ・・・・今後は父上が・・・・」
「ああそうなのじゃが・・・・残念なのはあの時あの女も一緒にくたばった事か・・・・おおそうじゃ!その前に賭けじゃ!」
「ああそうでした・・・・どうやらオークを撃退した模様ですな。まだ2日の猶予がありますが、どうしますか?」
「むう・・・・どうやら他の人と一緒におるようだし、暫くは様子見じゃな・・・・そして明日には再びあいつを外へ連れ出さねば・・・・明日は落下作戦、開始じゃ!」
「大丈夫ですかな・・・・直接我々が手を下そうとすれば、禁則事項が即発令いたしますぞ?」
「おう・・・・あれは中々きついからな・・・・それでな、考えがあるのじゃよ・・・・」
・・・・
・・・
・・
・
【何て愚かな親子・・・・まああの子はこれで街に入る事ができそうだし、暫くはそっと見守りましょうか。そして・・・・貴方達親子の思うようにはさせませんよ。】
そう言って地上を見下ろすベティーナだった・・・・
【絶対生き延びさせてみせる!】
そう、これは亡き主神様の為でもある・・・・
そしてそんな3柱を見ているもう1柱の神が・・・・
【ふん・・・・まあそんな所だと思っておったよ。あいつをこちらに引き入れる事ができればな・・・・あのバカ親子はどうでもいいのじゃが、ぼんくら息子の嫁が問題じゃな・・・・ノエミとか言うのは中々の曲者・・・・あれを除去せねば、我が上に行きつく事が難しいからの・・・・】
こうして平高章介は、それぞれの神の思惑に振り回されるのだった・・・・
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