第16話 美醜が逆転している?
「それにさ少年、君相当素敵な・・・・いや、私は歳下には興味はないけれど・・・・そうとうモテる顔だよ。15になればもう君の周りは素敵な女性だらけだろうね・・・・私らみたいな出来のよくない顔は、話しかける事すら躊躇してしまうだろうよ。」
「ははは!今更じゃないか!まあ見た目は今更だよな!俺もそうだがね。だから冒険者に成らざるを得なかった訳だが。女は、顔が良ければ貴族の館で働くか、ギルドの職員だよ。まあ俺らみたいな顔や体型の連中がギルドの職員になろうとすれば、相当頭がよくなけりゃあなれないんだがな。俺らがあそこで働こうと思えば解体スキル等の必要なスキル持ちや、冒険者に必要な採取スキルを教える事の出来る奴らじゃないとな・・・・あ、女なら教会が雇ってくれるか?」
「雇うんじゃなく暮らすんだよ、教会は。まあ修道院みたいなもんさ。私らも出自はそこだからねえ。ただ、住むにゃあ場所に限りがあるから、15になったら出なくちゃいけないんだけどね。」
これは一体どういう事でしょう?
僕はナイフを取り出し、ナイフに映し出される自身の顔を見てみますが・・・・何だか少し見慣れない色?ですが、顔形はいつも鏡で見ている顔です。
そして・・・・相変わらず冴えない、醜い顔です。もう少しましな顔に産んでくれればと常々思ったものですが。
「あの、僕は・・・・その、こんな醜いのに、皆さんどうしてそんな事を?」
そう言った途端周囲の僕の声が聞こえてた人が皆此方を見ます。
そしてその女性が驚いたように、
「え?少年それ本気で言ってる?」
「本気も何も、僕の顔って・・・・」
「いやだってねえ・・・・?」
「なあ、助けてくれた手前、あまり言いたくはないんだが・・・・俺らみたいな、はっきり言って顔の形の悪い奴らには、嫌みにしか聞こえないよ?そう、君みたいな素晴らしい顔の人に言われてもね。」
え?僕のこの酷い顔の何処を見れば素晴らしいと思うのでしょうか?
「気を使ってるんだよきっと。あ、もうそろそろ素材の回収も終わったようだしね。さ、少年、私らに着いてきなよ。街に行くよ!」
何故か手を握られ、連れていかれます。まあ置いてる物もないですし、素材というか仕留めた魔物ごとカバンに入れてるからいいのですが。
僕は訳の分からないまま街へと入ったのでした。
・・・・
・・・
・・
・
何か忘れている気がしないでもないですが、あ!僕が回収した魔物・オークって冒険者の人々に解体してもらったらよかった?今更ですが。
先ほどの話だとギルドに解体場があるかもなので任せましょうか。
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