第10話
そうして宿の部屋に戻ると、荷物を片付けしながら宿を出る用意をするフリゲリー。
遅れて宿の部屋に戻って来たロクホートに、
「……出て行くのかい?」
「………流石に居づらいからな」
「そっか……」
そう呟くとロクホートも荷物を片付け始めた。
「おい、お前まで出て行く必要は無いぞ」
「そろそろここに居るのにも飽きたんだよ、だから一緒に出て行こうかと思ってね」
「……………そうか」
そうしてお互い私物を纏め終わると、部屋を出て行く。最後振り返って暫くお世話になった部屋に小さく感謝の言葉を告げると、部屋を出て階段を降り、受付に鍵を渡して宿泊料金を支払うと、宿を出た。
「お前はこれからどうするだ?」
「さぁ、何も考えてないね、どうしようか」
「そんなので大丈夫か、お前」
「大丈夫何とかなるって、それじゃここでお別れだね。また何処かで会えるといいね、フリゲリー」
「………そうだな、ロクホート」
そう言い合うと、二人は別々の道へと進んで行ったのだった。
黄昏の戦場 ミコシバアキラ @mikoshiba888
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