第三話 クリスマスパーティー
今日はクリスマスパーティー当日だ。今回は教室ではなく、クラスで一番家が大きい前原さんの家の前で集合、と言われた。思ったより早く皆集まり、早速パーティーが始まった。
クリスマスソングが流れる中、みんなは大はしゃぎで走り回っている。当然、森谷君は私以外の女子達に囲まれている。私はクラスに友達なんか一人もいないので、端っこでジュースをちびちびと飲んでいる。早く終わらないかな、と思っていると森谷君が女子達の間を通ってこっちに来た。そしてこう言った。
「何でこっちに来ないの?行こうよ。」
「いいでしゅ!」
こほん、
「い、いいです。あっちに行っても、楽しくないし。第一、友達がいないので。」来てくれたのは嬉しいけれど、それは……。
「じゃあ俺と行こうよ。」キュン!心が……。ま、まあ森谷君となら、行ってみようかなぁ?
「そういうのなら、行ってみます。」
「よかった。パーティーは楽しまないと。」そして行ってみると意外と皆、話しかけてくれた。
「今からプレゼント交換を始めます!」あぁ、始まってしまった。2年A組のプレゼント交換は普通と違う。プレゼントを回すのではなく、女子と男子で自由に1組組んでその人とプレゼント交換をする。これが私、絶対最後まで残るんだよなぁ。モテたことないし。早速皆、ペアをつくり始めた。私はまた、女子達に囲まれた森谷君を横目で見ながら端っこに行った。しばらく皆を見ていると森谷君が、隣にいることに気が付いた。すると、
「一緒に組まない?」と話しかけてきた。えぇっ⁉
「は、はいっ!」そしてプレゼント交換は始まった。
私が持ってきたのは、手作りの青色のマフラーだ。渡すとすごく喜んでくれた。(な、なぜ?……?)森谷君のを見ると、赤色のマフラー……、お揃いになってしまった。二人で顔を見合わせて笑ってしまった。
クリスマスパーティーが終わった……。た、楽しかったぁー♪家に帰ろうとすると、森谷君が呼び止めてきた。
「……ちょっといいかな。話があるんだ。」もちろんOKだけれど顔が赤いし、どうしたんだろう?
「は、はい。」そして私達は人が少なそうな場所に歩いて行った。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます