錬金術-入門編


「収納を同一化しようか。ティア、やってみるかい」




師匠はそう言って、人がそのまま入りそうな箱を軽く叩いて言った。




「え、いいの?……何か企んでる?」


「ば、ばっか!そそ、そんな訳ないだろ!」




めちゃくちゃに狼狽えられた。何か裏があるじゃん、もー。




「……はぁ、いいです。やり方教えてください」




とはいえ、初めての創成ですから、ちょっとだけワクワクしますけどね。




期待してると、ポンと本を手渡された。




「はい、これ。15ページ目ね」


「はい?」


「俺の創成見てたんならなんとかなるレベルだから、頑張れー。じゃ、俺は用事あるから」




本を押し付けて、さっさと家を出ていってしまった。




「ちょっ、え、ええぇぇえ!!」




ポツンと残された私は呆然とした。なんだろう、捨て猫の気持ちが分かった気がする。




「……えぇ。どうすればいいのよ。コレ、そもそも何なのよ」




嘆いてばかりいられない、手渡された本を見てみると、




「錬金術、入門。創成ですらない!そもそも、そういえば私は、何も教えてもらってない……はぁ」




何度目の落胆か。




錬金術-入門編 ━━━━━━━━━━━━━━




初めに、錬金術とは魔法とは違う事を覚えて置いておいて欲しい。




錬金術の基本とは、物質の変化である。




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コレが収納の同一につながるんでしょうか。


もしかして、読み終わらないと理解すら難しいのかしら。そうなると、時間間に合うのかな。

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