影の煩い、色の彷徨い
伍拾 漆
作中設定一覧
○作中概念
情力:感情を源として生じる異能力の総称。喜びは「身体強化」怒りは「四大元素への干渉」哀しみは「五感強化」楽しみは「四大元素以外のものの操作」、そして憎しみは「世界の理に関わる概念の操作」というように系統化できる。「慈しみ」は今のところ不明。情力の使用に比例してその感情が薄れてゆき、また別の感情を抱いてしまうと情力が上手く使えなくなるという性質がある。
具情:情力がその身に宿ることを指し、またその者は「具情者」と呼ばれている。具情者は情力を発現させている間、基礎的な身体機能が大幅に向上するという副次的利点がある。
発現:情力が発動し、外界又は使用者に作用すること。情力が発現すると目の色が変化し、「喜び」なら黄色、「怒り」は赤、「哀しみ」は青、「楽しみ」は緑、「憎しみ」は黒、「慈しみ」は白となる。
情念:具情者が放つ気配のこと。強ければ強い程重力が強まったように感じ、更に視界が、対応する感情の色味が強くなる。(例)強力な「怒り」の具情者が情念を発すると、他の者の視界が赤みを帯びる)
分情:感情が本体から抜け出る現象及びその感情が本体の姿形をとって出現した対象を指す。現在確認された事例は傘音真白一人だけで、非常に珍しい現象。分情が生じると本体からは感情と共に記憶も出てゆくので記憶喪失となり、また感情が出てゆくので感情機能がうまく働かなくなる。この現象は、素質のある者がなにか心を
路情:既にこの世の者ではない者の感情、いわば残留思念。外見的特徴は人のそれだが、ユラユラと輪郭がブレる不定形な状態で、まるで布のようにはためいている。その存在から表情は窺うかがえず、両目だけが対応する感情の色ではっきりとしている。
六情:喜怒哀楽に憎と慈を加えた総称。
恐怖:六情に続く、第七の感情。あらゆる感情に先行して存在する原初の感情で、六情の基盤として深く根付いている為、本来ならば情力として露呈することはない。現時点では真白のみが「一度目の分情により、各感情に散在していた恐怖が一所に集まる」→「それらの感情が再度自分に戻ることでその恐怖に輪郭が出来る」「改めて恐怖以外の全ての感情が身体から離れる」という難しい条件を満たすことで発現、六情とは全く異質の情力が生じる。
激情:六情の上位互換。喜びは「歓喜」怒りは「憤怒」哀しみは「悲哀」楽しみは「快楽」憎しみは「憎悪」慈しみは「慈愛」である。
激情者:激情の情力に目覚めた者を指す。発現させている状態を「激情態」と呼び、発現者の身体には感情に対応した色の「激情紋様」と呼ばれる模様が浮き出て、顔面にはその感情の文字をデザイン化したような模様が生じる。(例)歓喜の激情なら「喜び」の文字を崩したような模様)扱いが非常に難しい力で、練度を重ねた者は自由に発現を止めることが可能だが、激情態はいわば感情が抑えの効かない状態なので、未熟な者が下手に発現させてしまうと心が擦り切れ廃人になるまで無意識に力を使い続けてしまう為諸刃の剣といえる。また、激情態の質が高ければ高いほど紋様が濃くなり、会話が出来なくなる。(話す余地がなくなるほどその感情に支配される為)
暴情:エモートゥスの実験によって引き起こされた「人為的な激情者」。暴情者は自我を失い感情のままに暴れ回り、やがて感情が焼き切れると廃人となり停止する。解除方法はなかったが、ブラウエ・トロメルの花が特効薬を開発し、風にのせて世界中に散布した為消滅した。
混情:二つ以上の情力を同時に発現させること。現時点での使用者は黄喜韋駄天のみ。
ムジンリュウ:限られた者にしか使えない武術。使用者は
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