Emotus(エモートゥス)
「はぁ…はぁ…はぁ…」
真白達の会話からほんの少し前の時間。
韋駄天は完全にバテてしまっていた。戦いが長引くにつれ、持久戦が苦手な韋駄天はどんどん追い込まれている。彼女が満身創痍な状態であるのに対し、心は無傷どころか、その息すら乱していない。
「…予定より早いわね、でも…始まったか…」「え…!なんだあれ!?」
大きな音を立てながら空へと上昇を始める電波塔、韋駄天はあまりに現実離れした光景に言葉を失っていた。
「さて、と…私の任務はここまでかな。」心は情力の発現を止める。「あたし、あなたのこと気に入っちゃった!
「…はぁぁ〜、なんかすごい悔しい!…自分の弱点、分かってはいたけど…まさかここまで手も足も出ないとは!!」韋駄天はほっぺたを
(いざとなれば「
(…っと…とりあえず反省は後だ!)我に返った韋駄天が心に尋ねる。「っていうかあれ!一体どういうことなの!?」そう聞かれた心は、韋駄天に事のあらましを説明してあげる。
「な…そんなことしたら色橋が…壊滅しちゃうじゃない!!」「まぁそれが目的だからね、私達は…いや、私はそうでもないけど、八重は特に人間に対して恨みを抱いてる、
韋駄天は改めて、天高く昇ってゆく電波塔に視線を戻す。
「ただ、これはより大きな計画…それが果たされる為の要素に過ぎない。」
「え…どういうこと…?」聞き返す韋駄天、心はそんな彼女の目を見てゆっくりと真実を告げる。
「私達の属する組織"Emotus"(エモートゥス)…その至上目的は感情の解放…分かりやすく言えば……この世界を具情者で
「…見つけました…!」電波塔の向かいにある色橋駅、その最上階である展望スペースに瞳はいた、そして彼女の視線の先にいるのは…
「うわ!すごいねここが分かるなんて!」動画で話していた仮面の者達だった。
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