アニメソングって、どうやって選ばれるの?


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 今日のテーマはこちら。


 「アニメソングって、どうやって選ばれるの?」です!


 先日、コメント欄に質問を頂きました。

 おかげさまでネタが出来ました。


 とても助かります。

 みなさん、もっとガンガン質問を飛ばしてください。


 質問を貰えれば貰えるほど、

 この「誰も教えてくれないアニメ業界の話」が充実していきます。


 みんなで育てる育成ゲーム的なアレです。


 話が逸れました。

 本題に入りましょう。


「Q. 突然ですが、アニソンってどうやって曲を決めるんでしょう。」


 なるほど。なるほど。

 そうですよね、気になりますよね。


 


 結論から言います。

 ほとんどの場合、アニソンは『タイアップ』で決まります。


 タイアップにも色々と種類がありますからね。

 アニメのタイアップって、どうやって決まるのよ。


 という話をします。


 一言で言うと、タイアップ=お金です。


 アニメは製作委員会ビジネスなので、楽曲をアニメのOP/EDで使ってあげることで音楽レーベルからお金を貰う、という考え方が基本です。


 単純にレーベルが製作委員会にお金を払ってタイアップをすることもあれば、レーベルが製作委員会に出資することでタイアップの権利を買うこともあります。


 レーベル側は、アニメのバリューとアーティストのバリューを天秤にかけたり、アニメの視聴者層とアーティストのファン層を見比べたりしながら、楽曲のタイアップを提案してきます。


 少年ジャンプやジャンプ+の人気作品のアニメと、なろう系原作のアニメのOP/EDを比較してみたら違いがよくわかると思います。


 例えば……2022年4月期


 圧倒的な前評判からのアニメ化「SPY×FAMILY」

 OP:「ミックスナッツ」

    Official髭男dism

 ED:「喜劇」

    星野源


 なろう原作のアニメ化「骸骨騎士様、只今異世界へお出掛け中」

 OP:「嗚呼、我が浪漫の道よ」

    PelleK

 ED:「僕らが愚かだなんて誰が言った」

    DIALOGUE+


 メジャー級アーティストと、アニソンアーティスト、はっきりと別れます。


 

 という書き方をすると、ちょっと切り取りが過ぎる気がするのでもう少し。


「サマータイムレンダ」

 OP1:「星が泳ぐ」

     マカロニえんぴつ

 ED1:「回夏」

     cadode

 OP2:「夏夢ノイジー」

     亜咲花

 ED2:「失恋ソング沢山聴いて 泣いてばかりの私はもう。」

     りりあ。


 マカロニえんぴつは流石にメジャー級に入れていいかと思います。

 りりあ。は登っているところでしょうか。

 亜咲花はアニメ・ゲームのタイアップ経験が豊富なオタク層ターゲット。

 cadodeは押されているところですかねぇ。


「キングダム 第4シリーズ」

 OP1:「黎-ray-」

     SUIREN

 ED1:「眩耀」

     珀

 OP2:「geki」

     zonji

 ED2:「Believe」

     みさき


 音楽には疎いのですが、ネクストブレイクくらいのポジションですかね。

 珀はアニメ好きな層を狙っているのはわかります。


「かぐや様は告らせたい-ウルトラロマンティック-」


 OP:「GIRI GIRI」

    鈴木雅之 feat. すぅ

 ED:「ハートはお手上げ」

    鈴木愛理


 これはとてもわかりやすいソニー。

 アニプレックスが製作委員会の幹事みたいなので、そういうことです。


 ちなみに、スタッフロールの「企画」と「プロデューサー」に載っている名前がどこの会社の人か、を調べると製作委員会の構成がある程度わかります。


 たまにプロデューサーが転職していたりして混乱します。


「乙女ゲー世界はモブに厳しい世界です」


 OP:「サイレントマイノリティー」

    伊東歌詞太郎

 ED:「selfish」

    安月名莉子


 こちらはさっきのKADOKAWAバージョンですね。

 検索してみたらどちらもレーベルがKADOKAWAでした。


 「阿波連さんははかれない」


 OP:「はなれない距離」

    TrySail

 ED:「キョリ感」

    ハコニワリリィ


 こちらはキッチリ、アニオタターゲットで寄せてます。

 作品との親和性も含めて、とてもわかりやすいです。


 と、これくらい見たら十分ですかね。


 見て頂いたらわかるとおり、メジャー級のアーティストをOP/EDに付けられるのはやはりメジャー級の原作アニメです。


 それ以外のほとんどのアニメは、出資会社の意向で特定のレーベルからタイアップが決まります。



 さて、私ははじめにこう言いました。

【ほとんどの場合、アニソンは『タイアップ』で決まります】と。


 ということは例外もあります。


 それは……製作委員会がアニソンでビジネスをするパターンです。


 音楽出版権、原盤権、レーベル、といった権利の話をするとキリが無いので、ざっくりと説明しますね。


 製作委員会がお金を出して、アニメのキャラ(CV.〇〇)が歌う楽曲を作り、その収益の一部を製作委員会に還元するモデルがあります。


 各作品ごとの詳しいビジネスモデルを知っているわけではないので、特定のタイトルを名指しすることは避けますが、アニソンビジネスを軸にしたアニメのOP/EDはいわゆるキャラソングを採用することが多いです。

 同曲を劇中歌に使うのも定番です。


 タイアップで一定額の収入を得るよりも、アニソンがヒットしたら製作委員会の収益が青天井でぶち上がる仕組みの方がテンション上がるからです。


 皆さんの中にもアニメの音楽イベントに行ったことがある方もいらっしゃるのでは?


 場合によっては、キャラソンじゃなくてもOP/EDを製作委員会で作ってビジネスに組み込むこともありえます。


 ビジネスプランには「絶対にこうじゃなきゃダメ」という決まりがあるわけではないので、儲かりそうじゃん、と思ったら色んな組み方を臨機応変にやれちゃいます。


 なので、あくまで一般論として、私が知ってる限りの情報として「そんなもんか」と読んで頂ければと思います。



 さて、今回はこの辺にしておきましょう。



 それでは皆様、良い創作活動を。




―――――――――――――――――――

 最後までお読み頂きありがとうございました。


 アニメビジネスに関する「これなんで?」な質問などありましたら、コメント欄にお書きください。


 答えられる範囲でお答えします。

 長くなりそうなときは、次話を追加します。

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