第3話 光彦のアパートで

 その日は朝から雨が降っていた。


 『らふいん』は304講義室で活動していた。


 サークルメンバーが集まり、

お笑い芸人さんや、録画したお笑い番組の

DVDの貸し借りなどをしたり、

面白かった芸人さんの話題などで盛り上がったり、

『七夕フェスティバル』のユニットを組んだり

ネタ作りをしたりなど、2時間ほど活動した。


 「光彦!」

 灯が光彦に声を掛けた。


 「ああ、ネタ作りするって・・・」


 「ちゃんと、覚えてたんだ!」


 サークル活動中は、周囲がワチャワチャと騒がしく、

2人とも集中できず、ネタのアイデアが浮かばなかった。



 サークル活動後。


 「どこでする?今日雨降ってるから・・・」


 「公園のベンチじゃできないわね。

今日中にアイデアだけは決めておきたいし。

光彦んちでもいい?」


 「え?俺んち?」



 大学近くで下宿をしている光彦のアパートには

5分ほどで着いた。


 「ちょ、ちょっと待ってて」

 灯は玄関の外で待たされた。


 「どうぞ」

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