第3話

部活の間、泉は目が合う度に手を振ってきたり微笑みかけてきてくれた。その様子がさらに彼女への気持ちを高ぶらせる。


「先輩、タオルです」

「ありがとう。今日も一緒に帰ろっか」

「もちろんです!」


そんな会話をしていると


「おー、この前のはそういうことだったのね」

橘がそう言って茶化してくる。


「うっせ」

「はいっ!」

適当に返してやろうと思うと泉が腕に抱きついてそういう。


「まぁ応援してるわ、じゃあな」

そう言って橘は帰りの準備を済ませ帰宅し始める。


「俺達も帰ろうか」

「はいっ」


僕達も帰りの準備を済ませ駅へと向かう。


「先輩、今週日曜日お暇だったりしますか?」

「あー、空いてるよ」

電車の中で予定を聞かれる。


「それなら私とデート行きませんか??」


デート、まさか自分にそんなことをする機会が生まれるなんて全く想像もしてなかった。


「いいね、どこに行こうか」

2人の帰り道の話は専らデートのプランについてであった。


今日は金曜日、明後日は楽しみでしょうがない。デートなんて初めてだから明日はその準備をしようと考えていた。




土曜日朝


「なんでこうなった。」


朝起きるとそこに居たのは奏である。

もちろん呼んだ訳では無い。呼んでいたのであれば全く驚きもしない。


「悠夜なんであんなこと言うの?」


ベッドの上で僕にのしかかりながら奏は言う。


「なんでって俺らはただの幼馴染で、お前だって俺はお前がいないと何も出来ないってそう言ってただろ?」

「そっかそっか…明日泉さんとデートなんだよね?」

「そうだけどなんで知って…」

「帰り道でたまたま電車同じで聞こえてたんだー。」


「私悠夜がほかの女とデートなんて行くの耐えきれないかも」

全てを吸い込むような闇を孕んだ一人でそう言う。


「だからさ、やっぱり悠夜がいるべきとこにいるべきだよねって思って」


そう言って、シャツのボタンを外し始める。


「ねぇ悠夜私やっぱり貴方が好き。好き。愛してる。覚えてる?私が中学生のとき、先輩の告白断ったら色んな女の子に裏で虐められてて助けてくれたのを。あの時私小学生の時からなんとなーく悠夜っていいなって思ってたけど、助けられてもう悠夜しかいないって思ったの。」


そんなこともあった気がする


「でもそれで助けたのはお前が幼馴染だったからで」


「そんなことはどうでもいいの」

反論しようとしたら口付けをされる。


「悠夜が私のものだってこと教えてあげないとね…?」


そう言って首筋を舐める。


「や…やめろって」

「やめてあげない。あの女と別れてくれるならやめてあげる。別れないなら最後までしちゃうね?」


初めての刺激に驚き、身じろぐことしか出来ない。


「抵抗するならこうしちゃおうか?」

カチャンと、なにか金属音がする。


「いまってこういうのネットで買えるんだね?」

そう言って僕に取り付けたのは金属製の手錠だ。

プラスチックのおもちゃなんかじゃない。


「悠夜も…ココ硬くなってるよ?」

そう言って下半身を撫でる。





「悠夜が私を選ぶって言うまでやめてあげないから」

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