第2話
朝起きて食事を食べ、昨日シャワーを浴びてないことを思い出し。自分は何をやっていたのかと思いながらシャワーを浴びる。
制服に着替え、昨日の返事をどうしようかと悩みながら玄関の鍵を開けるとそこには
「先輩!」
泉がそこに立っていた。
「なんでここに家教えたっけ?」
「橘先輩に聞きました!」
高校の同じ部活の同級生に聞いたらしい、あいつは後でしめなくては。
「それじゃ学校行こうか」
そう声をかけると
「良かったら返事聞かせてもらったら嬉しいです」
抱きしめられ、耳元でそう囁かれた。
その距離に心拍数があがりながらも
朝シャワーを浴びながら返事は考えていた。
「ありがとうね。こんな僕で良かったら付き合おうか」
「嬉しいです!」
抱きしめる力がさらに強くなり、彼女の柔らかさが伝わる。
「ちょっと離れよっか!?」
「嫌です♡」
何とか彼女を引き離し、2人高校まで向かった。左腕には泉がくっついたまま。
「おい橘」
教室につき、自分の席の前でソシャゲをやってる同級生を呼ぶ。
「昨日泉ちゃんからお前ん家聞かれたけどなんかあったんか?」
「いやまぁ、なんかはあったけど…。勝手に人の家とか教えんなよな」
「悪ぃって部活の時飲み物でも買うから許してくれねぇか?」
「しゃーねぇな」
そんな会話をしていると。
「…悠夜」
奏が一人で登校してきて僕の席に来る。
「お、どうした奏。」
そう問いかける。
「今日一緒に登校してたあの子誰?」
暗い顔のまま聞いてくる。
「僕の部活の後輩で泉玲香っていうんだ。良かったら仲良くしてあげて欲しい。」
そう言うと
「じゃあなんで腕組んで歩いてたの?」
食い気味にそう言われる。
「今日から付き合い始めたんだ。僕のカノジョってことだね」
「そっか…」
そう言って自分の席へと戻っていく。
まぁ長い間付き合いがあった幼馴染に恋人が出来れば少し喪失感はあるのかな。
でも自分がいなければとかよく言われてるから自分がその世話しなくてもいいとかそんなことでも考えてるのか。その時点ではそんなことを思ってた。
「ね、悠夜。私のこと好きでしょ?」
放課後部活前に荷物を運ぶのを手伝って欲しいと言われ生徒会室まで書類を運んだ。奏は生徒会室の鍵を閉めてそういった。
「いや、お前のことは大事な幼馴染だとは思ってるけど異性として見たことは無い」
自分の意志をそう伝えると
「そんなことないでしょだって悠夜は私がピンチの時は助けてくれた。それは私が好きってことなんでしょ?」
そう言ってこちらに縋ってくる。
「今は僕もカノジョがいるんだし、そういうことはやめてくれよ」
そう言って奏を引き離しグラウンドに向かった。
「…そっかそっか……悠夜はそう思ってたんだ……」
生徒会室で奏は自分が今までやってきた事を考えて後悔した。
「でも私諦められないから…悠夜待っててね…」
この時から幼馴染との関係が少しづつ変わっていってしまった。
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