第16話 逃げる殺人犯
見てしまった!俺はジェイクという男にターゲットにされてしまったところ半グレらしき集団の後を付けて全貌を見てしまった!俺は背筋に戦慄が走った。
俺はとんでもない奴に目を付けられてしまったのだ。もともと人を殺した理由もギャンブルで負けてしまい、その金を友人から巻き上げようとしたところ拒否したせいで、うっかり首を絞めて殺してしまったからだ。
まさかそんな奴がいるなんて思わなかった。俺はとあるカジノへ逃げた。この金で倍にして逃亡するしかねぇ。俺はそう考えたのだった。
「いらっしゃいませ」
「スロットどこだ!やらせろ!」
「お客様?誰かの紹介で?」
「いや、そうじゃないがちょっとここで打ちたいと思って」
「申し訳ございません当店会員制になっておりまして、紹介状がないお客様はご遊戯が出来ないことになっております」
「ケチケチするなよ打たせろ金はある!」
俺がそう早口でそう言うと、カジノのボーイらしき人物が何やら考え込むように腕を組み俺にこう言った。
「お客様、誰かに狙われてますか?」
「なっ!なんで?」
「いえ、これでも何人ものお客様を見ているので何となくです」
「助けてくれ、その通りだ狙われているんだ!」
「間違っていたら大変申し訳ないのですが、その方は地獄の落し蓋と言われてる方ですか?」
「あぁ!その通りだ!神楽坂って言うらしいんだ!なぁ助けてくれよ」
俺はそいつに
「・・・助かりませんよお客様」
「そんなぁ」
「彼はこの裏社会の最強暗殺者と言われるとても怖い方です。残念ながら逃げ切るのは不可能と思ってください」
――と、その時。
「探したぞ外道」
「か・・・神楽坂」
「お客様もこれで終わりですね」
「久しぶりだな
「最近の奴らはルール守ってくれてるんで大丈夫です」
「まぁ良い。用件は察しがついただろう?」
「あぁ旦那コイツだろう?」
と、突然俺は寮に羽交い締めをされた。
すると神楽坂は拳を握り、俺の胃をめがけ正確に殴り、凄まじい衝撃が走る。
「はぁがァァァ!!ゲボォ!!」
「外道に消化する食べ物など必要無かろう」
俺は激しく嘔吐し、神楽坂は俺の首元の襟を掴み歩かせた。
「邪魔したな。 それと寮、貴様もコイツのように外道のような事をすれば例外ではないぞ」
「怖いですねぇ、肝に銘じてますよ旦那」
◆◆◆
――地下室。
俺はもう確実に死ぬ。処刑される。
「もう聞く必要もあるまい。金のために人の首を絞め殺し逃亡を企て、挙句の果てには罪をも逃れようとした。そんな貴様にはコイツを用意してある」
神楽坂がそういうとジェイクに連れられ更に奥の部屋へ案内される。そしてそこには穴があり、俺は必死で抵抗するも2人に無理矢理押し込まれた。
「さて準備はこれで整ったなジェイク!」
「ハッ!」
すると奥から、レインコートを来た2人の老夫婦がやってきた。返り血を防ぐためだろう。
「まさか!コイツらは?!」
「貴様が殺した親御さんだ。どうしても許せないらしくてな。金のために息子の人生を奪った事が許せないそうだ。それでな、今回穴に入れたのはこの状態で
「あわわわわ!やめてくれ〜死にたくない」
「息子さんもそう思っただろう。そうそうこの鋸には熱性が仕組んであってな。引かれた貴様は熱と同時に痛みと苦痛を伴う。貴様自身がしたことを少しでも後悔するが良い」
すると老夫婦は勢いよく引くと思いきやゆっくりと引いてきた。
「うわぁぎゃぁぁぁぁぉ!」
これは地獄だ。痛み、熱、恐怖。それらを時間をかけゆっくりと俺の意識が飛んでゆく。
「外道、どうだ?貴様に殺された遺族の気持ちがひしひしと、伝わってゆくだろう?」
「ぐぁぁぁぁぁぁぁ!!」
俺は悲痛な叫びだけで、何も言えなくなってしまっている。
「仇を討ちたい、その想いだけでここまでできる人もいるという訳だ。外道の最期には良い勉強になったろう?」
こうして俺は絶命した。神楽坂は恐ろしいが、この遺族もなんの躊躇がなく容赦なく鋸を引ける事の恐ろしさを知った。
ー第2章完ー
――あとがき
ついに第3章へ突入します。話の内容の視点もいつもとは少し違う感じになりますのでよろしくお願いします。
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