第15話 狙われる相棒

俺はあるやつを追っている。俺は半グレ集団の一員、先日そいつから情報が送信された。興味深い内容だった。


その中にジェイクという黒人の男もいると聞いた。神楽坂も実はもう1つのネーミングがある。それが『地獄の落し蓋』これは俺が裏カジノに働いていた時に教えてもらった事。


俺はとある事を計画しようとしている。それはジェイクという奴を拐おうという計画。もちろん素手なんかで勝てる相手ではない。だから俺は武器を調達した。


拳銃、ナイフ、刀、鉄パイプなどある程度揃えた。ジェイク1人なら勝てる可能性もある。

とんでもないガタイをしてるようだが神楽坂よりは格下と聞く。ならばそこに勝機がある。


俺ら組織はそう思いあらゆる情報手段を便りにジェイクを探し出す事にした。外道を刈り取るのだから最近人を殺したという奴を探し、そこから逃げているという奴に接触することにした。

おそらくそいつがターゲットのはず。

そして調査をしにジェイク1人が来たのだ。


神楽坂はいないようだ。奴は身長180cmくらいの優男風で服装はグレーのショールコートのようなものをいつも羽織っていらしいのだが今はいないらしい。


◆◆◆


―――ここは海沿いの近くの倉庫



俺はジェイクの背後から勢いよく鉄パイプを振り落とした。するとどういう事だ?ジェイクも腕を上げその鉄パイプをガードしたというのだ!

「バカな!」

近くにいた仲間のもう一人が拳銃を放ったものの、身体を転がせ避けたのだ。


「何者だ? はぁぁぁ!」

というジェイクが声を出し、ダガーナイフのようなもので拳銃を放った仲間のアキレス腱を見事切ってしまったのだ!

「ぐぁァァァ足がぁ!」

切られた仲間は地べたに這いずり回る。


「何だよこの強さ身のこなし!」

俺は全くの予想外で驚いている。このジェイクも相当の強さである。


そしてもう一人隠れていたヤツが拳銃を発砲したがなんと避けたのだ。

「なんてやつだ! 不意打ちさながらの銃を避けやがった!」

「チッ! もう1人いやがったのか!」

――と、その時神楽坂が駆けつける。


「大丈夫かジェイク!」

「問題ありません先生!」

「ここは私が引き受けるジェイクはアレの準備をしろ!」

「アレですか?!かしこまりました」

「クソっ!こんなの誤算だ!」


俺は先程の鉄パイプを捨て、拳銃を懐から出し銃口をジェイクに向けるが、打とうとするも素早く目の前に、神楽坂が俺の目の前に駆けつけ現れた。

すると神楽坂は俺の拳銃を握りしめ何か仕掛けのようなものをする。


「さあ、打ってみろクソガキ」

神楽坂のその声は何か放つ殺気立つオーラの低音、焦る外道。

カチッ!カチッ!

「あれ?打てねぇ」

「なんで打てないのか、解らないで拳銃使ってんの?まるで扱う資格などないな」

「クソっ死ねー!」

そういうともう1人の仲間が神楽坂の背後を捉え、刀を振り落とそうとすると。

「フンッ!甘い!」

見事な後ろ蹴りで相手の顎を確実に捉え、そいつは顎がグギャ!と砕けるとともに倒れた。まるで目が後ろに付いているかのようにも思えた。


アキレス腱切られた奴と顎を砕かれた奴を除き、今は俺を含め3人はいる。そう全部で5人だった。そして残り一斉に神楽坂に襲いかかる事にした。

すると先程の仲間が使った刀で疾風の如く一瞬で3人の体の一部を裂いた。

「安心しろ。急所は全て外してある」


「ぐぁぁぁ何だこいつは?俺らとはまるでレベルそのものが違う!」

俺も含めその仲間も深傷を負い、一人がそう言う。

「さて貴様らには、仲良く詰めて貰おうか?」

俺ら5人全員トラックに詰められどこかへと連れて行かれた。


◆◆◆


――ここは地下室。


「貴様らジェイクを拐おうとし、挙句の果てには殺そうとしたその行為は、万死に値する」


「ヒィィィ、ごめんなさい」

そんな泣き言は許す様子は全くなさそうだ。

「外道ども、これは私が組織を壊滅するときに使った拷問だ。これをやり続けたことにより人はこう呼んだ


『地獄の落し蓋』


苦しんで死ね!」


神楽坂がそういうと、するとジェイクは重機のようなもので操作し、10人以上は入れるであろう大きな丸い器を持って来た。その中は熱湯。かなり沸騰をしている。

「さぁ入れ外道!」

俺らは下にあるその熱湯に神楽坂は1人1人蹴り落とす。


ドボンッ!


「うがぁ!!!!アッチャチャチャチャ!」

俺や俺の仲間が一斉に落ち、その様子はまるで阿鼻叫喚あびきょうかんごとく地獄と化した。

「ジェイク蓋だ」

巨大な蓋で俺らを蒸し焼きにする。これは相当の地獄絵図だった。


「うぎゃぁぁぁぁー!」

 

「どうだ外道?あらゆる組織を手間なく壊滅できるこの地獄の落し蓋という処刑方法は楽しんでいただけたかな?」


「あづづづづっ!!!」


「あっ、そうそう。貴様らは知らなかったようだったが、ジェイクは一流の元殺し屋だ。貴様らごときでは勝てんよ」


一流の殺し屋・・・。そんなの聞いてない。じゃあそれを超える神楽坂ってどんなやつなの?

そう思いながらも俺らは半グレ集団は壊滅してしまった。


ー続くー









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