第7話 再起不能
俺はむしゃくしゃしていた。そうギャンブルで負けたからだ。そしてコンビニを通った若い男を後ろからなぐりつけてやった。
するとどうだ。いきなり後頭部で鉄パイプのようなもので殴ってやったから血がドッチャリと流れる。
立ち上がろうとするその若い男には今度は違う場所の頭を殴った。グギャっと音とともにまた倒れる。
「あぅぁああぅ」
もはやコイツは何を言ってもわからん状態になってしまったのだ。
俺は悪くない。立ち上がらなければあそこまでしようとは思わなかった。
だから無実だ。
数日後このことがニュースになる。家族からのコメントだろう。
「息子をこのような目に合わせた犯人が憎い!」
その後も何か言っていたように思えたが、俺は知らねぇ。
俺は知らねぇ。あんなタイミングで歩いてたやつが悪い!
しばらくしたある日、俺はいつものように歩いてると縄のようなもので後ろから首をいきなり締め上げられた。
◆◆◆
「起きろ外道!」
「何をするこんな事して頭おかしいのか!」
「頭がおかしい?そうかもな私は貴様のような外道は死んでも良いと思ってる」
「クソッが!」
「さてそれよりも知ってるな?」
そう謎の男から言われ、写真を見せられるとそれは俺が頭を殴っておかしくさせたアイツにだった。
「だいたい何が悪い!殴られて勝手にヨロヨロになってるコイツが悪いだけだろうが!弱すぎるんだよ!」
「あっ、そう。それがお前の論理だというならば同じ事しよう、ジェイク!」
「ハッ!」
そう行って俺に抱きついたジェイクという男。とてもじゃないが逃げることは不可能のようだ。そしてこの男はあろうことか杭とハンマーを俺の頭に押し当てた。
「おい何するつもりだよ死んじまうよ」
「安心しろよすぐに死ねないようしてやるから」
俺は一本目と同時に悲鳴を上げた
「あ〜〜〜〜ぎゃ〜〜〜〜!!!」
「人間の脳とは不思議なものでな急所と言われる部分を外せばこのように深く差し込んでも生きていられるんだよ!」
俺はもう一本ともう一本深く杭を打たれる。
「ハァ〜レェ〜もうやめれぇ〜」
「そうやって自分のムシャクシャした気持ちだけで、あのような形にしておいて自分だけ助かるなど言語道断!死ね!」
俺はそう言われ最後の一本まで頭に杭を打たれ絶命した。恐らく急所だったのだろう。
あの男は何者なんだ一体・・・。
−続く−
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