第7話 鋼色

 自分の頭の中に迷い込んだ。


 何度も繰り返される世界から抜け出せない。


 序章は面白く、中盤は複雑で、結末は全く見つからない。

 

 探しても探しても見つからない。


 ただ予感がする。


 予感なのに“確かさ”を感じる。


 迷路のようでも道が存在していたのに、今は消えてしまった。


 目の前は無知が織りなす暗闇。


 ここをどう進めと。


 想像ですら自由を失った。


 足りないものだらけ。


 学校に行けばいいのか、仕事をすればいいのか、子供と遊べばいいのか。


 何度も繰り返している日々からはもう学びきった。


 じゃあ、どうする。


 

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