第6話 【parents' home】
妹はしばらくすると子供たちが待つ自宅へ帰宅した。手土産を渡し、空港までの出迎いに感謝をした。
母と僕の二人でこの実家にいるとなんだか殺風景な感じがする。旧日本家屋の実家は、天井も高く、開放感がある。僕は母へ夕食は、質素なものがいいと告げた。なんだか新鮮なお刺身などが食べたいと帰省する前に伝えていたから、河豚の刺身を用意してくれていた。明日は宿で和食の懐石コースのため、今晩は質素な食事を楽しむことととする。
食事も終え、明日の温泉旅行の準備をする。準備ってこともないが、母と僕はそれなりの年齢になっているから、常備薬は欠かせない。宿泊費もあらかじめクレジット決済をしているため、現金もほどほどに持ち合わせていればよい。というかここは日本のため、クレジットカードを忘れないでいれば、ほぼ問題はない。
母と夕時に、明日の旅館の話をする。滞在予定の旅館は、父が銀行で現役で仕事をしていたころ、父の定年退職の祝いということで宿泊した旅館である。由緒のあるかなり雰囲気のいい旅館だ。今回の食事のコースも料理長特選の懐石料理のため、かなり期待ができる。
温泉で都会の空気にまみれた体の垢を流し、母との思い出がまた増える。
母も父の一周忌が終わりひと段落し、落ち着て気分転換にいいだろう。父と家族で宿泊した旅館で、今度は僕が母を招待し宿泊する。なんだか感慨深いものになるだろう。
両親にきちんとした教育を受けさせてもらい、一人で生活できるように基礎を作ってくれた父と母へ感謝したい。今回の母を誘っての温泉旅行はその親孝行の始まりとなる。
今日は早めに寝ることにする。
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